中国商務部(省)は2月27日、ここ4年、中国の外資利用は安定して増加しており、実行ベース外資導入額は累計で4894億2000万ドル(約55兆3044億円)に達したと発表した。また、今年、自由貿易試験区の設置や内資・外資の法律・法規統一、外資の分野における「放管服改革」(行政のスリム化と権限委譲、緩和と管理の結合、サービスの最適化)などに力を入れ、ビジネス環境、外資産業の構造、外資の地域構造、企業誘致・資金調達の方式などのさらなる最適化を進めるという。
現在、中国で新たに設置される遼寧省、浙江省、河南省、湖北省、重慶市、四川省、陝西省の自由貿易試験区の準備は最終段階に入っており、近日中に運営が始まる予定だ。同7ヶ所のほとんどは中国の中西部に位置し、「一帯一路」(the belt and road)、特にシルクロード経済ベルトとマッチングする。これらの試験区では、ハイレベルの国際貿易ルールが採用され、それぞれに特徴や重点ポイントがある。
2013年、上海に中国初の自由貿易試験区が設置された。そして、15年に、広東省、天津市、福建省も自由貿易試験区設置の認可を受けた。昨年、杭州で主要20ヶ国・地域(G20)首脳会議が開催される前に、中国は、成功を納めている上記の自由貿易試験区4ヶ所をベースに、新たに7ヶ所に試験区を設置することを決めた。それら11ヶ所の自由貿易試験区は東南沿海地域をカバーし、長江流域から陝西省へと東西を貫き、河南省、湖北省など中国中部地域にも及ぶなど、バランスの取れた構造となっている。
先陣を切って自由貿易試験区が設置された上海は設置から3年間で、経済的活気が爆発的に上がった。その主な原因は、上海の特徴に合わせて一連の重大改革が実施されたからだ。例えば、ネガティブリスト制、商事登録制度、貿易の円滑化、金融イノベーションなどの面で、システムインテグレーション、総合施策などを集中的に実現し、法治化、国際化、円滑化が実現したビジネス環境、公平で統一された効率の良い市場環境を積極的に作り出した。上海自由貿易試験区の経験は、他の自由貿易試験区でも活かされることになる。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年3月3日
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