「世界睡眠デー」にあたる3月21日を前に、中国睡眠研究会はこのほど、「2017年中国青年睡眠現状報告」を発表した。同報告で、中国の若者にとって、「ぐっすりとした眠り」はもはや贅沢な望みとなっていることが明らかになった。専門家は、「中国の若者の睡眠状況は決して楽観視できない。特に、不規則な仕事と休憩のサイクルが、身体に潜在的なリスクをもたらしている」と指摘した。北京晨報が伝えた。
〇「よく眠れる」はわずか4分の1
今回の調査は、10歳から45歳の約6万人を対象に実施された。全体的な睡眠状況について見ると、回答者のうち「睡眠に問題がある」とした人は76%に達した。このうち13%以上が、「苦痛に感じている」と答え、「睡眠状況は全体的に良好」とした人は24%にとどまった。このうち、「寝入ってから朝まで一度も眼が覚めない」という人は、神の加護を受けていると言っても良いほどで、このような「何も思い煩うことがない」青年はわずか11%で、その他の回答者はいずれも、「夜中に目が覚める」と答えている。
中国の若者たちの睡眠の質は、高いとは言えない。「目覚めたあとはエネルギーがみなぎっている感じ」とした回答者はわずか5.6%で、「寝足りず、起きられない」または「起きた後、まだ疲れている」人は91%に上った。回答者の多くは、「仕事上のストレスの大きさが、睡眠の質を左右する。ストレスが大きい時は、良い睡眠が得られない」としている。
仕事を取るべきか睡眠を取るべきかという局面に追い込まれたとき、睡眠が優先されることはないようだ。調査によると、「睡眠を犠牲にしてでも仕事を完成させる」と答えた人は6割を上回った。さらにひどいことには、「残業して仕事をやり終えても、さっさと寝るこことはせず、いろいろな活動をしてしまう」という、深刻な「睡眠先延ばし症候群」に陥り、ぐずぐずしてなかなか寝ない生活習慣を送っている。高学歴者は、健康に対する関心がより高く、自律性も強いことから、睡眠をうまくコントロールしている人が比較的多い。だが、全体的にみると、仕事と休憩を非常に規則的にバランスよくとっている人は5%にとどまっている。
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