アイルランドのコーク大学食品・栄養学部の研究チームは3Dプリンターを使い、質の高いチーズを作り出した。その食感は一般的なチーズと大差ないばかりか、よりもっちりとした弾力性があるという。環球網が英デイリー・メールの記事を引用して伝えた。
3Dプリンターに入れるチーズの原材料は、まず液体に溶かしチューブを通せるようにする必要がある。さらに可塑性を備え、一定の形状と構造を作らなければならない。研究チームはまずチーズを75度の高温で溶かし、それから液体を改良型3Dプリンターに入れた。このチーズは加熱時に高圧を受け、さらにチューブから流れ出す際にも高圧を受ける。この圧力によりチーズのマイクロ構造を変え、一部の性質を変えることになる。
チームは3Dプリンターで作られたチーズと、加工していない混合チーズの試験と比較を行った。前者の柔軟性は後者を45-49%上回ることが分かった。また前者は色がやや深く、溶解により粘り気が出て、きめ細やかになった。溶解の温度は、混合チーズとほぼ同じ。これはチーズのタンパク質構造に変化が生じたためだ。
研究チームの一員、同大学教授のAlan Kelly氏は「当初さまざまなチーズの試験を行ったが、最終的に混合チーズの効果が最高であることが分かった」と述べた。同チームは現在、3Dプリンターに適した多くの材料を探すべく、その他の乳製品の試験を行っている。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月23日
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