中国の習近平国家主席は4月6、7両日に米国のトランプ大統領と米フロリダ州パームビーチの高級別荘「マー・ア・ラゴ」で会談する。中米関係は過渡期の正念場にあり、各方面は両首脳の会談に大変注目している。首脳会談の成功には次の段階、さらにはより長い期間の中米関係の基調、方向性、道筋を定める重要な意義があり、国際構造の変化にも重要な影響を与える。この意味において、今回の会談には注目すべき点がいくつかある。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
第1に、経済・貿易など極めて広範囲に及ぶ二国間レベルの具体的問題にどう対処するかだ。
第2に、地域レベル、グローバルレベルの問題にどう対処するかだ。朝鮮半島情勢がエスカレートすることは、誰の利益にもならない。トランプ政権は過去20年間の対朝外交の努力を失敗と考えている。これでは問題を解決できず、中国など関係国と共に朝鮮核問題解決の新たな道を探る必要があるということだ。多角的貿易体制、G20など多国間枠組、及び気候変動、エネルギー、環境保護などグローバルな問題に対するトランプ大統領の姿勢と立場はオバマ政権と異なる。中米は対話を通じて、国際問題、地域問題において双方が形成可能な共通認識を改めて確認する必要がある。
第3に、戦略レベルで両国関係をどう把握するかだ。世界で経済規模が最も大きく、政治・社会制度が全く異なりながら、大国の志を共に抱いている2つの国である中国と米国の相互作用の性質と質は両国、アジア太平洋、全世界に多大で計り知れない影響を与える。両首脳が両国関係を見極めるには、戦略的・長期的観点に立ち、かつ各自の国内状況を説明し合い、国家統治面で相互理解を深めることが自ずと必要となる。トランプ大統領の「米国を再び偉大にする」「アメリカンドリーム」と習主席の「中華民族の偉大な復興を実現する」「中国の夢」、及び「米国第一」と中国の「発展が最重要任務」。一見両者間には矛盾と衝突が存在するが、それでも双方が踏み込んだ意思疎通を経れば、共鳴を生じ、さらに共通点、協力できるところを見出し、競争と協力という中米の複雑な関係を互恵・ウィンウィン中心の道へと導くことのできる可能性がある。
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