今月5日、騰訊(テンセント)の時価総額が2781億ドル(1ドルは約110.6円)に達して、米国の金融機関ウェルズ・ファーゴを上回り、再び上場企業の時価総額ランキングで上位10位入りを果たした。海外メディアの分析によれば、騰訊の評価を引き上げたのはよく知られた広告やゲームの収入ではなく、モバイル決済事業だ。上場銀行の大手がランキングから次々姿を消す一方、騰訊とアリババ(阿里巴巴)のモバイル決済事業の好調さを受けての快進撃が人々にさまざまな感慨を与えている。「深セン特区報」が伝えた。
上場企業の年度決算の発表シーズンが終わりに近づき、海外メディアは先週、グローバル時価総額上位10企業のランキングを発表した。トップ3はアップル、グーグル親会社のアルファベット、マイクロソフトで、以下、アマゾン、バークシャー・ハサウェイ、フェイスブック、エクソン・モービル、ジョンソン・エンド・ジョンソン、JPモルガン・チェース銀行、そして騰訊が並んだ。
中国企業が同ランキングのベスト10に名を連ねたのは今回が初めてではない。2016年9月にも騰訊がベスト10入りしており、今回はウェルズ・ファーゴの時価総額をわずかに上回って再び名を連ねた。同じく米国で上場するアリババの同日の時価総額は2686億ドルで、騰訊とそれほど大きな開きはない。16年以前に、時価総額世界ベスト10に入ったことのある中国企業は中国石油天然気、中国工商銀行、中国移動。
昨年末現在、騰訊のモバイル決済ユーザーは6億人に達し、1日あたりの取引件数ものべ6億件という驚異的な数字だった。通年のモバイル決済事業による収益は13億ドル前後にとどまったが、JPモルガン・チェースの予測では、騰訊とアリババのモバイル決済事業の収益は20年に合計で400億ドルに達するという。
艾瑞咨詢(iResearch)がこのほど発表したデータでは、モバイル決済は引き続き強い成長の勢いを維持している。昨年第4四半期(10~12月)の第三者機関によるモバイル決済取引の規模は18兆5千億元(1元は約16.0円)に上り、前年同期比297.4%増加した。このうちアリババの支付宝(アリペイ)および騰訊の財付通(テンペイ、「微信」<WeChat>による決済)の2つの決済方法で市場シェアの9割以上を占める。
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