グルメが集う街・米国ニューヨークでは、今、中国の「煎餅(ジェンビン)」が人気を集めている。「煎餅」は薄く焼いたクレープに各種タレなどを塗り、揚げパンや薬味などをくるみこんだタイプの軽食。
アメリカ人のルーベン・シューザーさんは、かつて中国に留学していた時に出会った「煎餅」の虜となり、去年4月にニューヨークで自分の店をオープンさせた。
「煎餅」にビジネスチャンスを見出したのはルーベンさんだけではない。マット・シルヴァースタインさんは「ミスター・ビン(Mr Bing)」社の最高執行責任者(COO)だ。「Mr Bing」の合同創設者・ブライアン・ゴールドバーグさんも、中国で暮らした経験から、煎餅の店をオープンしようと決意したという。彼らはキッチンカー(移動販売)から始め、数ヶ月前にはマンハッタン・ミッドタウンでこの「Mr Bing」の店舗をオープンし、今では1日に数百食もの売り上げになっているという。ニューヨークの人々に本場の味を味わってもらうため、彼らは、北京から「煎餅」作りのプロを招き、ニューヨークでスタッフのトレーニングを行ったという。
中国では庶民的な軽食の煎餅だが、海を越えて米国に渡ればその値段も格段にアップ。中国では、1つ1ドル(約110円)ほどだが、ここ米国では、なんと15ドル(約1650円)で売ることができるのだ。
ニューヨークはグルメを愛する街。グルメ通たちはSNSサイトなどでこうした情報を共有するため、消費者は急速に拡大し、メーカーにより多くのビジネスチャンスをもたらす。しかし、食品業界の専門家は、「流行を追い求める企業は、その経営において、常に警戒を怠ってはならない。ただ、その提供する食品が美味しいかぎりは、顧客が殺到し続けるだろう。現状を見るかぎり、煎餅ビジネスはニューヨークでまさに上り坂にあると言える」とした。(編集TK)
「人民網日本語版」2017年4月11日
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