将来的に中国の有人宇宙ステーションには、宇宙飛行士数人が軌道上に長期滞在することになる。乗組員を交代する期間中は、2隻の神舟宇宙船と多くの宇宙飛行士が短期的に、軌道上に同時滞在することになる。補給船の支持がなければ、長期的に軌道上に滞在することはできない。これが天舟を開発した根本的な原因だ。次に、宇宙ステーションは宇宙でも、極小の空気抵抗の影響を受ける。軌道高度は時間の経過に伴い、緩慢に低下する。軌道高度を維持するためには、燃料を消耗することで上昇に必要な推力を生む必要がある。宇宙ステーションのコアモジュールが、打ち上げの際に搭載できる推進剤は限定的であり、補給船により軌道上で推進剤を補給し、燃料を補充しなければならない。推進剤を軌道上で補給する技術を持っているのは、現時点では米ロ両国のみだ。天舟1号のもう一つの重要な使命は、同技術の検証だ。これは中国の未来の宇宙ステーションが順調に発展していくことができるのかを決める重要技術の一つでもある。
また天舟は中国の宇宙ステーションの補給船であるほか、長時間自主的に飛行する能力を持つことから、宇宙科学実験の場とすることも可能だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年4月20日
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