中国初の無人補給船「天舟1号」は、今月20日から24日の間に日を選んで打ち上げられる予定となっている。その初飛行で中国有人宇宙事業宇宙実験室飛行任務における最終戦の序幕が開かれることになる。人民日報が伝えた。
天舟1号は中国が自主開発した初の補給船で、貨物モジュールと推進モジュールからなる。全長は10.6メートル、船体の最大直径は3.35メートル、ソーラーパネルを開いた後の最大幅は14.9メートル。離陸重量は約13トン、物資輸送能力は6トン、推進剤補給能力は約2トン。3ヶ月間の自力飛行が可能で、宇宙実験室「天宮2号」とドッキングし、軌道上で推進剤を補給し、宇宙科学実験と技術試験などを展開する。
積載量13.5トンの新しい中型ロケット「長征7号」が、天舟1号の打ち上げを行う。天舟1号は重さ6トンの貨物を、中国の未来の宇宙ステーションに送り届けることができる。そのペイロードが占める比率は、現在のすべての補給船のうち最高となっている。中国有人宇宙事業弁公室長の王兆耀氏は「天舟1号は宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士に食べ物や使用する物品といった消耗品、推進剤、点検用の設備と器材、試験用の装置などを届け、さらに宇宙ステーションの一部廃棄物を破棄する」と説明した。
その一方で、天舟1号は宇宙実験室「天宮1号」や「天宮2号」、有人宇宙船「神舟」が蓄積した技術を十分に継承している。プログレスや欧州補給機(ATV)と同じく、天舟1号も宇宙ステーションに推進剤を補給する能力を持ち、さらに天宮2号とのドッキングによりこの重要技術を検証する。ドッキングした複合体は軌道上を約2ヶ月飛行し、天舟1号は約3ヶ月独立飛行する。既定任務完了後、天舟1号は制御を受け軌道を離れ、予定の安全な海域に墜落する。一方、天宮2号は軌道に留まり、引き続き試験と応用を実施する。
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