よく知られている有人宇宙船「神舟」や宇宙実験室「天宮」と比べ、無人宇宙補給船「天舟1号」はまだ神秘のヴェールに包まれている。これは人を乗せず物資のみを輸送する、中国初の無人宇宙補給船だ。中国青年報が伝えた。
天舟1号の飛行任務は、宇宙実験室飛行任務の「締めくくり」とされている。同任務が成功すれば、中国有人宇宙事業は全面的に第2ステップを終え、第3ステップ、すなわち宇宙ステーションの建設の段階に入る。つまり天舟1号の任務が完了すれば、中国は「宇宙ステーション時代」に突入することになるのだ。
航天科技集団第五研究院天舟1号チーフデザイナーの白明生氏は、天舟1号の中国有人宇宙事業における位置づけを理解するためには、中国有人宇宙ステーション計画から説明する必要があると指摘した。
中国は90年代前半、正式に有人宇宙事業を開始し、「3ステップ」の発展戦略を策定した。第1ステップは有人宇宙船の段階で、主に有人宇宙船を開発し、宇宙飛行士を宇宙に送り届け、宇宙応用実験を実施し帰還させるというもので、中国有人宇宙事業は第1ステップの目標を既に実現している。
次が第2ステップ、宇宙実験室の段階だ。第1段階でドッキング技術と船外活動技術を把握し、宇宙飛行士の宇宙中期駐留の検証に成功した。今や第2ステップは最後の任務、すなわち天舟1号の飛行任務を残すのみだ。
白氏によると、長期的に宇宙飛行士によって管理される宇宙ステーションを建造するためには、「人(宇宙飛行士)」と「宇宙ステーション」が最も基本の最も重要な要素となる。宇宙ステーションの運行に必要な燃料(推進剤)、人員の勤務及び生活に用いる物資がすべて必要だ。そこで専門的な輸送ツールが、物資の補給と宇宙ステーションの「給油」を担当する必要がある。この重要な使命は、宇宙補給船が担当する。
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