瞑想の効果は、「頭の中を空っぽにする」ことだけではない。脳年齢を若く保つ働きもある。独イエナ大学病院の研究により、瞑想を習慣にすることで、中年層の脳年齢が7歳半若返ることが判明した。研究チームは、「瞑想時の精神集中と徹底的な心身のリラックスによって、新しい脳細胞の生長が促され、それによって脳の老化を遅らせることができる」と結論づけている。生命時報が伝えた。
研究チームは、20年以上瞑想を習慣にしている米国人50人と瞑想する習慣がない50人の脳のCTスキャンを取り、コンピューターによる脳画像分析を進め、さらには脳の「健康」状態に基づき、それぞれの「脳年齢」を導き出した。この結果、瞑想する習慣がない人の脳年齢と実年齢はほぼ一致していたが、瞑想の習慣がある人の脳年齢は実年齢よりもはるかに若いことが明らかになった。例えば、平均年齢50歳の瞑想を習慣とする人の脳年齢は42歳から43歳だった。このほか、瞑想を習慣とする人は、年齢が上がれば上がるほど、瞑想によってもたらされるメリットがより大きかった。50歳以上の人が瞑想を1年間続けると、脳年齢は1歳若返った。さらに、CTスキャンによって、「瞑想する習慣の有無に関わらず、女性の脳年齢は男性より平均3歳若い」という興味深い事実も判明した。
イエナ大学病院研究チームのリーダーを務めるChristian Gajser博士は、「米国とオーストラリアの研究者と共同で進めた今回の研究によって、瞑想が脳機能にもたらすメリットは極めて大きく、人間のライフサイクルにおいて脳機能が退化するスピードを遅らせることが判明した」と説明した。
Gajser博士は、以下の通り続けた。
「瞑想が脳の健康にプラス作用を及ぼす仕組みについては、今のところ解明されていないが、『強烈な心理的経験』が新しい脳細胞の生長を刺激し、脳細胞間の連携を強めることが原因とみられている。一部の人は瞑想中に、『心地よさ』を感じる。このような喜びのメカニズムの裏には、化学物質が大脳にプラス作用をもたらす仕組みがあると思われる。また、瞑想の習慣がある人はライフスタイル全体においても、より健康的である傾向が高い。この具体的な原因については、今後、さらに掘り下げた研究を待たなければならない」。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年4月25日
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