「天然ゴムから作られたラテックス枕が、原料ゴムの購入価格を180~200タイバーツ(1タイバーツは約3.2円)に引き上げた。元々の価格の3~4倍で、ゴム栽培農家には非常にプラスになった」。タイのゴム農場経営者はこのように述べ、下がり続けるゴム価格の暗闇からついに抜け出して新たなビジネスチャンスをつかんだことを明らかにした。
タイのゴム農家の生活は、これまでは現在のように中国人消費者からの注文とそれほど密接な関わりをもっていなかった。阿里研究院がDT財経と共同で発表した「ネット上のシルクロードビッグデータ報告」によると、2016年のタイは商品の売上高ランキングでトップに立った「一帯一路」(the belt and road)の沿線国家であり、124ブランドの商品が天猫国際(Tmallグローバル)のプラットフォームで販売されるようになった。このうちラテックスの枕とクッションは計28万点が天猫国際を通じて中国の家庭に販売された。中国の消費のバージョンアップは巨大なニーズを生み出し、世界一のゴム生産国であるタイは原料価格の低迷によるマイナス影響をかなり相殺することができた。
タイのラテックス製品だけではない。ビスケット、インスタントコーヒー、ティーバッグの紅茶を代表とするマレーシアの食品も、16年に天猫国際で取引額が前年比140倍増加するという急成長を遂げた。またインドの絨毯、スリランカの紅茶、アラブ首長国連邦(UAE)のナツメヤシ、チェコのファンデーションなども、越境ECの後押しを受けて中国人消費者のカートに入るようになった。
「一帯一路」の建設が深いレベルで推進されるのにともない、関連国の製品がより広大な市場に進出するようになり、各国間の資金の流れ、人の流れ、情報の流れ、モノの流れもよりスムースになり、商業貿易往来はより迅速に、人々の交流はより密接になった。中国は今後5年間で総額8兆ドル(1ドルは約110.2円)の商品を輸入し、6千億ドルの海外投資を誘致するとともに、対外投資は7500億ドル、海外旅行者はのべ7億人に達することが予想される。こうした動きを受けて世界各国にはより広大な市場、より充足した資本、より豊富な製品、より貴重な協力チャンスが提供されることになる。中国と各国との連動した発展は、その成果の恩恵をより多くの国の人々にもたらしつつある。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年4月26日
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