▽給与が増えても消費喚起は難しい
日本の国内総生産(GP)の約60%を占める個人消費は引き続き低水準にある。今年2月の世帯支出は同3.8%減少し、12カ月連続の減少だった。16年の生鮮食品を除いた消費者物価指数(CPI)は0%前後の水準を保った。雇用情勢が好転して給与水準は上がったが、実際の手取り収入は価格上昇に対応するには不十分で、社会保険料の値上がりや未来の社会保障への不安から、個人の消費意欲が押さえ込まれ、特に若い世代にこうした傾向が顕著にみられる。
長期デフレの下で育成された「節約意識」に応じるため、日本のコンビニ・スーパーチェーンのセブンイレブンやイオンは、4月に食品や日用品を中心に数百種類の商品を値下げすると発表した。
日本の総務省がまとめたデータによると、16年には2人以上の世帯のエンゲル係数が25.8%になり、同0.8ポイント上昇し、29年ぶりの最高を更新した。エンゲル係数は個人の消費支出全体に占める食品関連支出の割合を指す。国が貧しければ貧しいほど、国民の平均所得に占める食品関連支出は大きくなるのが一般的だ。エンゲル係数は1つの側面から日本国民の消費能力と消費意欲の低下を反映している。
日銀は18年に物価上昇率2%の目標を達成するとしている。市場では、国内消費の長期的低迷を受けて、日銀はまもなく開催される金融政策決定会合で達成時期の見通しを先送りするとの予測が広がる。
▽日米経済政策の食い違いが拡大
米国の貿易政策が日本経済の未来にとって最も不確定なリスクの1つになりつつある。
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