2017年9月8日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

新着|政治|経済|社会|文化
中日|科学|動画|対訳|企画
Apple新浪ツイッターFBLINE微信RSS
人民網日本語版>>社会・生活

UA航空、引きずり降ろした乗客と示談成立 サービス改善を目指す新規定発表

人民網日本語版 2017年05月01日10:39

27日、米ユナイテッド(UA)航空の機内から1人の乗客が無理やり引きずり降ろされた事件に進展が見られた。機内から降りることを拒んだため空港の保安職員によってひきずり降ろされた乗客のディビッド・ダオ氏の弁護士は27日、ユナイテッド航空との間に示談が成立したと発表した。だが、具体的な示談金額については明らかにしていない。同日、ユナイテッド航空は、定員を超えた便の座席を自ら譲ると申し出た乗客に対して、最高1万ドル(約110万円)の補償金を提供するという新規定を発表した。中国新聞社が伝えた。

米CNNおよびニューヨーク・タイムズ紙の報道によると、ディビッド・ダオ氏の弁護を担当しているトマス・デメトリオ弁護士は27日、「ダオ氏とユナイテッド航空との間で和解が成立した。和解協議には、1項目の条項が盛り込まれている。具体的な示談金額については公表しない」と発表した。

トマス弁護士は今回の和解について、「極めて友好的」と表現した。また、ユナイテッド航空のオスカー・ムニョスCEOについて、「ムニョスCEOは、正しい事を行うつもりだと話した。そして、それを実行した」と高く評価。また、「ユナイテッド航空は、UA3411便で発生した今回の事件の責任は全てユナイテッド側にあることを認め、シカゴ市を含む他者に責任を問うつもりはないとしている。全責任を負うとした同社の態度は称賛に値する」と続けた。

トマス弁護士は、今回の事件をきっかけに、他の航空会社もユナイテッド航空を見習い、乗客サービスを改善してくれるよう期待しているとコメントした。そのポイントは、「乗客に寛容な態度で接し、乗客を尊重し、乗客の尊厳を守る」ことという。

ユナイテッド航空も声明を発表し、「今回の不幸な事件について、友好的な和解が成立したことは非常に喜ばしい。我々が改善した新たな規定を実施することで、乗客が我々のあらゆる行動の『中心』となることを望んでいる」とコメントした。

ムニョスCEOは27日、NBC記者の取材に対し、乗客が引きずり降ろされた事件は、「システム異常」が原因だと認め、「我々は人々からの信頼を著しく損ねた」と話した。

また、ユナイテッド航空は同日、従業員の育成トレーニング強化、乗務員の搭乗をめぐる条件の制限調整、定員を超えた便の座席を自ら譲ると申し出た乗客に対する最高1万ドル(約110万円)の補償金提供といった、より優れた顧客サービスのための新規定を発表した。また、オーバーブッキングの件数を極力減らすことも約束した。

今月9日、シカゴ・オヘア国際空港からケンタッキー州・ルイビルに向かうユナイテッド機において、同社の機械整備員を搭乗させる目的で、乗客4人に機内から降りて次の便に乗り換えるよう求めた。4人のうちベトナム系米国人のディビッド・タオ医師(69)が降機を拒んだため、空港の保安職員によって強制的に機内から引きずり降ろされた。ダオ氏は引きずり降ろされる際、転倒して手すりにぶつかり脳震とうを起こし、鼻の骨を折り、歯が2本欠けるという大怪我を負った。機内の乗客がこの様子を撮影した動画をSNSにアップしたところ、極めて大きな反響が起こった。多くの人が「今後ユナイテッド航空には絶対乗らない」との意思表示を示した。また、一日50万人の乗客にサービスを提供する同社が広報活動の危機に陥るという結果を招いた。(編集KM)

「人民網日本語版」2017年5月1日

関連記事

コメント

最新コメント