「メーデー」3連休中の午前9時半、上海の来福士広場の営業開始30分前の時点で、ショッピングセンターの入口には、話題のミルクティー「喜茶」目当ての買い物客がすでに長蛇の列を作っていた。ネット上でブレイクした上海の新人気スポット「喜茶」の店に人々があふれかえる光景は、もはや開店前に毎日目にする風物詩となっている。いくら早い時間に店に来たとしても、一杯の「喜茶」を手に入れるのに2時間から5時間列に並ばなくてはならないという。中国新聞社が報じた。
上海のホワイトカラーの顧羽繁さんは、「長蛇の列」に加わることはしない。彼女はスマホのアプリを開いて、「万能排隊」をオーダーした。その日の午後2時ごろ、「ショッピング」を終えた彼女は、「並び屋」から「喜茶」2杯と中国料理の軽食「鮑師傅」1袋を受け取り、友人と一緒に午後のティータイムを楽しんだ。
顧羽繁さんは、次の通り話した。
「『並び屋』にネット有名店での並び代行をお願いしたのは、今回が初めてではない。『喜茶』の人気が最高潮だった時も、並び代行を依頼した。その時、『喜茶』3杯のために、計234元(1元は約16.2円)支払った。お茶代は3杯で69元、残り165元は、『並び屋』の並び代行料と配達料だった。お茶代より並び代行料の方がずっと高かったが、5時間ずっと並ぶ苦痛から解放される。これにはお金を払う価値が十分にあると思う」。
この「使い走り」サービスを提供するプラットフォーム「隣趣」アプリの創始者の一人、劉偉力氏は、「隣趣プラットフォームでは、並び代行を行う『並び屋』の費用は1分0.5元で、3時間並んだとすると、90元を支払う必要がある。このほか、配達料も加わるため、『並び屋』は1回の業務で100元以上稼ぐことができる」と話した。
上海で並び代行業務をしている多くが、宅配員やテイクアウト配送員という本職を持っている。彼らは、空いている細切れの時間を売ることで、事情があって自分ではできない人や「なんでも自分でやる」ことが嫌な怠惰な人に代行サービスを提供している。
ネット有名店に並ぶ行列が長くなればなるほど、「並び屋」も上海でますます引っ張りだことなり、彼らの収入レベルもそれにつれて上がっている。仕事熱心な人は、並び代行業務だけで月1万元以上稼ぐという。
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