「ネットで紅包(ご祝儀)」が盛んになるにつれ、北京の一部飲食店では、「QRコードをスキャンしてチップを渡す」制度がひっそりと導入されつつある。これらの飲食店の従業員は、二次元バーコード(QRコード)の入ったネームプレートを胸につけている。顧客が、彼らのサービスが良いと感じた時、あるいは食事が美味しかった時、スマホを取り出して従業員のネームプレートのQRコードをスキャンすることで、その従業員にチップを出すことができる。チップの額は3元(1元は約16.3円)から5元の場合が多い。この制度について、「QRコードをスキャンすることは、従業員のサービスを評価することになる」と肯定する人がいる一方で、「このようなやり方によって、客は、見えない形で、チップを支払わなければならないというプレッシャーを受ける。それに、中国の飲食サービス従業員は、チップを収入の一部とはみなしていない」と、反感を示す人もいる。北京晩報が伝えた。
南京大排档・望京凱徳店のテーブルには、顧客が微信(Wechat)を使って従業員にチップを渡すための「チップ・カード」が置かれている。チップの額は3元。チップを出した客には、額面10元の電子金券が贈呈される。メディア報道によると、これまで同店は、従業員が顧客からチップを受け取ることを禁じていた。その後、従業員がより積極的にサービス向上に努めるよう、店側は全従業員にQRコードを配布した。従業員がQRコードによって客から受け取ったチップは、月末にまとめて店側から支給される。また、店側は関連規定を新たに設けた。従業員が1ヶ月以内に同じ客から9回以上チップを受け取った場合、店側はやらせ行為がなかったかどうか細かい調査を行い、やらせ行為であることが分かれば、当月のチップと評価資格は取り消される。
西貝蓧面村の従業員は、「店は半年前にQRコードによるチップ制度を導入した。お客様は、従業員のほか、調理師にもチップを渡すことができる。1ヶ月のチップ総額が3千元を上回った従業員もいる」と話した。
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