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北京のローソン、高額なテナント料も惜しまない戦略

人民網日本語版 2014年08月14日08:24

2013年に初めて北京に出店したコンビニ大手・ローソンが積極的に攻勢を仕掛けている。北京商務中心区(CBD)に行ってみると、超高層ビル・銀泰センターに、建築面積200平方メートルの店舗をオープンさせていたのだ。一方、ファミリーマートも、北京首都国際空港が最近コンビニを解禁したのを機に、高額なテナント費を惜しむことなくT3ターミナルビルに出店を計画している。業界内では、早くから北京に進出したセブンイレブンに追い付くために、高いテナント料やリスクがあっても、立地条件の良い場所に出展する大手コンビニが増えると見られている。 北京商報が報じた。

ローソンやファミリーマートが相次いで北京に進出したことで、新しい風が吹き、市場は活気に満ちている。北京に進出して10年になるセブンイレブンが、慎重に出店場所を選ぶのとは対照的に、ローソンやファミリーマートは大胆な店舗配置を行っている。

これまで住宅地の付近に出店することが多かったコンビニだが、ローソンはホテルやオフィス、高級マンションが入る銀泰センターに出店した。セブンイレブンと異なり、同店内にはテーブルとイスが準備されている。スタッフによると、正午になると、買い物客でいっぱいになり、長蛇の列もできるという。地下鉄から近いこともあり、近くのオフィスビルから多くの客が来ていた。また、環球金融センター地下一階でも、最近ローソンがオープンした。

北京市企業信用網を見ると、最近オープンしたローソンはいずれも「飲食店営業許可証」を取得しており、店で調理した食品を販売できるようになっていた。コンビニの業績の半分は、店で調理した食品の売り上げと言われているものの、北京は審査が厳しく、セブンイレブンや中国のコンビニ・好隣居などはいずれも、同サービスを提供していない。

しかし、ローソンは、高いテナント料という問題に直面しなければならない。銀泰センターの関係筋によると、同センターのテナント料は1平方メートル当たり1日約30元(約500円)。200平方メートルのローソンのテナント料は1カ月約18万元(約300万円)になる計算になる。北京にあるセブンイレブンの平均売上額は1カ月当たり平均40万元(約660万円)とされている。電気代などのコストや廃棄、損益などを引くと15万元(約247万円)しか残らず、そこから人件費やテナント料を払わなければならない。つまり、知名度がまだセブンイレブンほどでないローソンが、1カ月18万元のテナント料を払うのはかなり大きな負担になる。

CBD付近は不動産価格が非常に高く、これまでも多くの企業を悩ませてきた。北京国貿商城一階にあったスターバックスも、テナント料が高いため、移転を余儀なくされた。それでも、ローソンは、周囲にライバルがいないことに加え、「テナント料は高いが、人が密集しているため十分やっていける」と自信を見せる。

北京市内にはまだ出店していないファミリーマートも、おもしろい出店場所の選択をしている。北京首都国際空港が最近コンビニを解禁したのを機に、T3ターミナルビルと出発ターミナルに出店する計画なのだ。オープンの日付や具体的な計画は発表されていないが、空港関係者によると、同店舗は、ファミリーマートにとって、北京初出店となる。しかし、ファミリーマートにも、高いテナント料の支払いが待っている。関係筋によると、同空港のテナント料は1平方メートル当たり1日約30-40元(500-660円)。1カ月当たり十数万元のテナント料は、利益率の低いコンビニにとって負担が大きく、商品の値段を上げるしかないと見られている。実際に同空港に行ってみると、複数のコンビニが入っており、陳列されている商品も通常より高かった。例えば、キリンの午後の紅茶は自動販売機では2元(約33円)で販売されているが、空港内の好隣居では7元(約115円)で販売されていた。

ある中国のコンビニの責任者は、「ショッピングセンターの大きなスペースにコンビニが出店するという状況はまだないが、今後はそれが増えるかもしれない」と予測している。(編集KN)

「人民網日本語版」2014年8月14日

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