米国は、日本がAIIBに参加するかを決める直接的な要素となる。日本の日中関係研究所の凌星光所長は、新華社の取材に対して、「日本は長年、日米同盟を外交の基礎とし、米国に追随してきた。米国がAIIBに参加しないのであれば、米国の顔色をいつも見ている日本が単独で入ることは考えにくい。一方、米国が参加すれば、日本も必ず足並みを合わせるだろう」と予測した。
次に、日本が中国の発展に対するねじれた見方を改善できるかということも根本的な要素となる。昨年の全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)において、中国外交部(外務省)の王毅部長は、「中日関係において、日本の政治家らが中国に対して間違った見方を持っていることが問題の根本原因となっている。中国の発展を前に、中国を友人と見るのか、それとも敵と見るのか、パートナーと見るのか、それともライバルと見るのか、日本は真剣に熟考しなければならない」と指摘した。
また、今年の全国両会でも、王部長は、「日本はまず、自分の『心の病』を直さなければならない。中国は発展、振興を続けているという事実を理性的に見て、受け入れなければならない」と指摘した。
新華社の元東京駐在員である劉華記者は、「最終的に日本がAIIBに参加する可能性は大きい。しかし、日本国内にはそれを阻もうとする力が存在し、その主な根源は、政治的に中国を信頼せず、経済的にも中国に対して疑念を抱いている保守派勢力」と分析しながらも、「ただ、日本が今一番気をもんでいるのは、アジアのインフラ施設開発という大きなチャンスを逃すことだ」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年5月22日
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