招商銀行とコンサルティング大手の米ベイン・アンド・カンパニーはこのほど、「2017中国個人財産報告」を共同で発表した。報告から、中国の高所得者のうち約90%は、10年以内にハイエンド富裕層へのグレードアップを果たしており、70%は5年以内に富豪の仲間入りを果たしている状況が明らかになった。人民日報「ニューメディアプラットフォーム(中央厨房)」が報じた。
報告の概要は以下の通り。
2016年、中国で1千万元(1元は約16.3円)以上の個人資産を保有する高所得者の数は158万人に達し、全国の投資可能な個人資産総額は165兆元に上った。中国の個人資産市場規模は、この10年で5倍増加、極めて大きな成長潜在力と巨大な市場価値は拡大の一途をたどっている。「一帯一路(the Belt and Road)、創業革新」戦略の影響はますます高まり、地域発展を後押ししている。高所得者層の地域分布は、よりバランスが取れてきており、将来の見通しは明るい。10年間に及ぶ経済発展に伴い、高所得者層の資産形成スタイルも多様化する傾向にあり、世代継承を保持する人々と企業革新を推進する人々の構造分化はさらに進んでおり、彼らの投資行為にも、「マインドがより成熟し、視界がより拡大し、思考がよりロングスパンで深化したものになる」という特徴が現れるようになった。長年にわたり市場で育成されてきた結果、プライベート・バンキング・サービスは人々の心に深く染み渡り、プライベート・バンキング・サービスに対する高所得者の信頼と依存度は、さらに高まっている。中国資本銀行は、海外連動サービス・プラットフォームに力を入れることで海外市場戦略への投資を前向きに進め、同時に、国内ハイエンド資産管理の差別化サービスモデルの模索により積極的に取り組み、代表的なプライベート・バンキング・ブランドによる連携効果はより顕著に表れてきている。
大量の調査研究と厳格な統計学モデルに基づき、中国のプライベート・バンキング業務が10周年を迎えるにあたり、国内個人資産市場、高所得者による投資状況と行動特徴、プライベート・バンキング業界競争の態勢について、掘り下げた研究が進められた。
一般市民の資産形成には、より多くの可能性が備わっている。まず、初代企業家の割合が明らかに低下しており、それに代わって、二代目およびゴールドカラー(知識・情報業従事者)の割合が大幅に高まっている。また、中国の高所得者のうち約90%は、10年以内にハイエンド富裕層へのグレードアップを果たしており、70%は5年以内に富豪の仲間入りを果たしている。2006年時点ではわずか18万人だった高所得層は、2016年には158万人に達し、10年間で8倍増えた。これは、過去10年間、1日約400人の高所得者が富豪の仲間入りを果たしていることを意味している。一方、1人あたりの投資可能な資産額の上昇幅は、わずか10%前後にとどまっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年6月23日
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