中国社会科学院と「経済日報」はこのほど共同で「中国都市競争力第15回報告」を発表した。報告で取り上げた指標の変化から過去15年間に大きく様変わりした中国都市の情景が浮かび上がってくる。「経済日報」が22日に伝えた。
都市化率をみると、都市人口の割合は1995年の29.04%から2007年は44.94%に上昇し、年平均1.3ポイントずつ上昇した。それから4年後の11年には都市常住人口の割合が初めて50%を突破して51.27%に到達。農業人口が多数を占める中国の伝統社会が都市人口が多数を占める都市社会へと転換したことがわかる。
都市の形態をみると、ここ数年は交通ネットワークシステムの建設と地域経済の発展が加速するにつれ、大中小各規模の都市のバランスのとれた発展と都市間のプラスの相互連動が基本的条件を備えるようになり、都市クラスター体系が支える経済空間という新たな局面が一層顕在化するようになった。
ここ15年間は、経済成長のリズムとモデル転換の歩みが反映された時期であると同時に、人的要因がこの変化に富む都市の情景の中でますます存在感を高めた時期だといえる。
人は都市の主体だ。都市発展の主要な原動力は人と都市との調和にある。都市建設の主な目的も人に奉仕することにある。都市建設が人々の都市に対するニーズに応えるものでなければ、都市は一定の機能を失うことになり、都市の根源から離れることになる。
都市計画を通じ、産業調整でも機能による区画でも社会資源の配置でも、各指標を科学的で合理的なものにし、各種のランキングで上位に並ぶことは可能だ。だが都市が人々の暮らしに便利さをもたらすことができず、人々に成長の可能性を提供することができなければ、どんなにすばらしい計画を立てても都市の未来の発展の道のりが平坦なものになるよう保証することはできない。
都市の発展は1つの動態プロセスであり、景観が変わり、計画が変わり、順位も変わるが、変わらないのは都市でのよりよい暮らしに対する人々のあこがれの気持ちだ。人々に暮らしやすい環境を与え、一人一人の権利が最大限保障されるようにすることが、未来の都市間の競争における主要な方向性であり、経済社会が長きにわたり好調さと安定を保つための最も大切な基礎でもある。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年6月28日
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