睡眠の質、作業効率の低下
寝る前のスマホの使用は、メラニン生成の阻害、体を休めることを妨害し、睡眠の質が低下することにつながる。米ミシガン大学の研究によると、仕事中に1通のショートメッセージを送っただけで、ミスをする回数が増えるという。学生においてはその傾向がより多く見られた。スマホによって、人は業務過多の状態となり、その状態が長くなると注意力障害などの問題が発生し、子どもの創造力や学習能力にも悪影響を及ぼす。
血圧、心拍数の上昇
英スウォンジー大学の研究者が18-33歳の144人を対象に行った研究により、インターネットに熱中することで、血圧が4%、心拍数が10%上昇し、焦りや免疫力低下を引き起こすことが分かった。
社会とのつながりを失い、孤独感が倍増
「最も相手との距離が遠いと感じるのは、一緒にいるのに相手がずっとスマホをいじっているときだ」といったジョークはまさに、「うつむき族(スマホやタブレットPCなど携帯端末の操作に没頭し、終始うつむき続けている人)」をよく表しているといえる。前出の朱廷劭研究員は、「頻繁にスマホを使用する人は直接他人と交流する機会がほとんどなくなり、社会とのつながりを失い、孤独感が倍増する。スマホを使用し続けることで、他人に誠意のない人だと思われるようになる」と指摘している。
注意力が低下し、交通事故が増加
歩きスマホは最も危険な行為だ。研究によると、画面をじっと見つめている状態は、腕と手がロックされた状態と同じで、歩く速度も遅くなり、まるでロボットのような動きになるという。この時、多くの人が周囲の交通状況を見落しがちになっており、体のバランスが取りづらくなっているため、交通事故に遭う危険性が43%増加する。また、運転中に電話で話すと、運転手の注意力は37%低下する。
全世界の人たちがスマホがもたらす危険性に対処する方法を考えている。顧客にレストラン本来の目的に立ち返らせ、料理を存分に楽しんでもらうために、多くのイタリア料理店では、顧客が来店の際に、外にあるロッカーにスマホを預けることを義務化している。韓国では、青少年向けに「ネット依存症更生学校」が設立されている。同校内では、ネット接続の時間が制限され、ジョギングや乗馬などの団体活動が行われ、トレーニングを受けた子どもたちの多くが、スマホやiPad、パソコンへの依存度が低くなる。多くのフランス人はスマホから、ショートメッセージや通話機能のみの古い携帯電話に買い替え、メッセージ通知をオフにするようにしている。(編集YK)
「人民網日本語版」2017年6月30日
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