この橋の問題発覚を注視する中国のネットユーザーたちは、ごく自然に中国の橋梁技術の水準を考えるようになった。
「橋梁建造技術では、今や中国に学ぶべきだ」と誇らしく語るユーザーもいれば、「日本の技術水準を客観的にみるべき」と注意をよびかけるユーザーもいる。ユーザーたちの論争の焦点は、中日両国の橋梁建設水準の比較にまたたくまに集中した。
これについて中交公路規劃設計院有限公司の副総工程師で、港珠澳大橋の橋梁・トンネルの設計責任者も務めた劉暁東さんは、「個別の事例だけで、国と国との橋梁建設水準を比較することはできない」と指摘した。
劉さんは続けて、「経済水準の上昇にともない、橋梁建設に対する要求もどんどん高くなり、人々のニーズを満たすため、中国各地で長江や海上にかかる橋梁が建設されている。これは段階的発展のプロセスだ。ここ30年間の発展プロセスの中で、中国は高速道路の建設など比較的簡単なプロジェクトから出発し、今では比較的複雑な環境の中で道路や橋梁を建設できるようになり、そこには先進国に追いつき追い越すプロセスも含まれている」と述べた。
7月7日、港珠澳大橋は主体工事が完了して全線が貫通
劉さんは、「中国の橋梁建設水準は、今では先進国と肩を並べる段階にたどり着いた。ベトナムでこのたび建設中の海上橋の場合、もしも中国が請け負ったなら、建設能力から考えて、絶対に問題は起こらず、完全に任務を達成することができた」との見方を示した。
だが劉さんは同時に、「全体としてみると、中国の橋梁建設水準にはばらつきがある。よいものもあれば、よくないものもある。よって先進国と比較すれば、中国の橋梁建設の平均水準にはまだ一定の開きがあるといえる」とも指摘した。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年7月20日
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