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人民網日本語版>>経済

有名日本企業の海外での撃沈は「モデル転換の痛み」 (2)

人民網日本語版 2017年07月25日08:55

次は有名なタカタの例をみてみよう。世界に知られたエアバッグメーカーのタカタは1933年の創業で、これまでずっと工業繊維製品を手がける同族経営企業だった。80年代に技術的優位性を利用して、モデル転換に成功し、その後は徐々に世界2位の自動車用安全部品メーカーへと成長し、エアバッグ、シートベルト、チャイルドシート、ステアリング・ホイール、その他の部品の世界で世界的に有名になった。エアバッグは世界市場で20%のシェアを占め、シートベルト、チャイルドシート、ステアリング・ホイール、その他の部品は世界シェアの約3分の1を占めていた。だがここ数年はエアバッグの品質問題で批判が相次ぎ、トラブル続きで、絶えず訴訟を起こされていた。特に09年以降は、エアバッグ問題により米国で10数人の死者が出たため、米国で集団訴訟を起こされ、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)などの関連部門の調査および米連邦政府の処分を受けた。また米司法省はタカタが過去10年以上にわたり製品の安全に関わる重要な検査データを組織的に改ざんし続け、企業の生産と利益を消費者の安全よりも優先させてきたと指摘し、刑事責任を追及する方針を示した。17年2月、タカタは米国で問題あるエアバッグを販売する過程で虚偽の報告があったことを認め、罰金の10億ドルを支払うことに同意し、米司法省と和解合意を結んだ。こうしてタカタは大きなダメージを受け、回復不可能になった。6月25日には、米国子会社がデラウェア州連邦破産裁判所に連邦破産法11条の適用を申請し、日本の本社も6月26日に東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、第二次世界大戦以後の日本で最大規模の製造業の破産となった。同時に、中国企業・均勝電子傘下のキー・セイフティー・システムズ(KSS)がエアバッグのリコール(回収)に関わらないすべての資産を19億ドルで買収することに同意したことを明らかにした。統計によると、過去の一時期に製造されたエアバッグに欠陥があり、巨額の賠償に直面するタカタは、負債額が1兆円を超えている。東京証券取引所は、タカタの株式は7月27日をもって上場廃止にすると発表。こうして84年の歴史があるタカタはひっそりと姿を消すことになった。

経済グローバル化の時代、技術革新が次々に行わ、消費者のニーズは絶えず変化し、各国企業はグローバル産業分業体制に参加して、海外市場の拡大に向けた有利な環境づくりをしてきた。だが外部環境の日進月歩の変化に直面して、グローバル市場でシェアを獲得し、生存競争に勝ち残ろうとする多くの企業は、モデル転換の歩みを加速せざるを得なくなり、グローバル産業チェーンを積極的に構築しなければならず、世界的視野で多様な投資・生産・経営モデルを実施しなければならなくなった。産業チェーンの持続的拡大にともない、企業は製品の質、負債、生産経営のリスクををどのように管理コントロールするかが急ぎ解決しなければならない新たな問題となっている。そこで上記の2つのケースから、経済グローバル化時代の日本企業の伝統的経営モデルがもはや過去のものであることがわかり、グローバルバリューチェーンに乗り出した多国籍企業に対する警告もうかがえる。(編集KS)

「人民網日本語版」2017年7月25日


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