▽注目集める天鯨号、その作業手順とは?
浚渫船は作業の現場海域に到着後、まず直径1.8メートルのアンカーをおろす。その後、重さ1100トンもある掘削機器を伸ばし、先端に取り付けられたドリルを扇形に旋回させながら海底の地盤を掘削する。そして、その土砂をポンプで吸い上げて排出するというのが一連の作業となる。
天鯨号内には宿舎、娯楽室、ジム、洗濯室、医務室、レストランなどの生活施設が完備されており、船員たちの遠洋航海における生活する上でのニーズが完全に満たされている。
王氏によると、船員の平均年齢は28歳で、通常3ヶ月ごとに1回帰宅休暇を認められる。
▽さらに強力な「天鯤号」
同局のスタッフは取材に対し、「2005年以前、中国の浚渫船のほとんどは国外からの輸入に依存しており、先進的な技術も外国に専有されていたが、天鯨号の登場で中国を世界の四大浚渫会社に対抗できる『超級戦艦』となった」と語った。
また、同局は国内の産学研究機関と協力して5年の歳月を費やした結果、技術的ハードルを乗り越え、さらに強力な自己航行式の浚渫船「天鯤号」の開発に成功した。関係者によると、同船は世界最先端の科学技術を用いており、世界で最も強力な掘削システムと最大稼働率の高出力の泥ポンプを備え、その浚渫能力は1時間当たり6000立方メートル、掘削ドリルは5000キロワットの動力を誇り、最大浚渫深度は水面下35メートル、さらに1万5000メートル先まで土砂を排出することができるという、まさに土砂の排出距離が世界一の浚渫船となっている。
天鯤号の開発は、中国が各国製品の生産を請け負う「中国製造(メイド・イン・チャイナ)」から、中国が先端技術を発明して生産していく「発明中国(チャイナ・イノベーション)」への転換を象徴していると言えるだろう。(編集HQ)
「人民網日本語版」2017年8月1日
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