第1に、日本には対中関係のレベルにおいて、解くことのできないわだかまりがある。日本は中華民族の偉大な復興が押しとどめられない趨勢であることをよく分かっているが、各分野で中国との落差が次第に開いていくのを、手をこまねいて見ていることにも甘んじない。こうした中、機会を借りてもめ事を引き起こし、中国の発展を妨害することが、日本にとって重要な選択となった。日本にとってもう1つの重要な選択が、米国の地域戦略と積極的に歩調を合わせることだ。日本は「中国の脅威」を口実に、地域における米国の軍事的プレゼンスの強化に協調している。ASEANの場を含め、日本は常に米国の後につき、波風を立て、南中国海情勢をかき回すことを好む。日本からすると、同盟関係における自らの重みを増すことにもなるらしい。日米が互いに呼応して損なうのは、中国と地域の利益だ。
第2に、自民党政権には放棄できない私利がある。安倍首相就任以来、集団的自衛権の行使容認、新安保法などの問題で大いに躍進し、「中国の脅威」が拡張的安保政策の極めて良い隠れ蓑となり、平和憲法改正の企てを確実にするものとなった。また、最近安倍首相がスキャンダルにはまり、支持率が下落していることから、外国の脅威の誇張により、国内の視線をそらして支持率を回復することもできる。
こうした要因の影響から、日本が中国を真に協力パートナーとするのは難しいだろう。河野太郎外相は父の河野洋平氏がかつて中日友好の推進に重要な貢献をしたとはいえ、自民党の影響と拘束から脱するのは恐らく困難だ。これは日本の対中政策に繰り返し生じる問題でもある。
命運は選択に在り。日本は大勢をはっきりと認識しなければならない。日本は言行を一致させるべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年8月11日
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