最近放送されたドラえもん夏の1時間スペシャル「ぞうとおじさん」では、のび四郎おじさんがのび太の家にやって来て、子供だった第二次世界大戦中に、動物園のゾウが戦時猛獣処分を受けたという話をする。動物園は、空襲で檻が破壊された際の猛獣逃亡を視野に入れて、殺処分を決定した。のび太とドラえもんはその話を聞いて、腹を立て、タイムマシーンに乗って戦争中の時代に行き、動物たちを救おうとする。そして、飼育員が毒入りのジャガイモをあげたものの、ゾウが毒のにおいを嗅ぎ分け、食べようとしないところに遭遇した。しかし、やって来た軍部・伍長はすぐに、「日本にとっては今は大事な時で、多くの兵隊が祖国のために身をささげている」と、ゾウをすぐに殺すよう動物園の園長らに迫る。その時、のび太とドラえもんが軍関係者に、「戦争なら大丈夫、もうすぐ終わるから。日本が負けるの!」と笑顔で話す。
このシーンは日本で大きな論議を巻き起こし、SNSでは「洗脳しようとしている」、「反日だ」、「日本を侮辱している」などの、批判の嵐となった。また、「日本が戦争に負けるって、笑いながら言うこと?」、「アニメであるドラえもんが、子供たちにそのような考え方を植え付けていいの?」などと疑問を投げかける声も上がっている。
「ドラえもん」の長年の大ファンである筆者の中では、このようなシーンも想定内だ。多くの人は、「ドラえもん」は単なる平凡な子供向けアニメではなく、日本を代表する名作子供向けアニメであるという事実を忘れている。
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