江蘇省南京市秦淮区に位置する、甘熙宅第(南京民俗博物館)は、甘熙故居や甘家大院とも称される。清王朝の嘉慶帝の時代に建てられた、中国最大の個人邸宅で、明孝陵と南京城と合わせて、南京明清三大景観と称されている。
甘熙宅第は徽派建築(中国の伝統的な建築流派)でもなく、完全な蘇式建築という訳でもなく、南京独自の建築スタイルとなっており、建物全体が南京における大家族の紳士階級の文化的品位と倫理観を反映している。建築のレイアウトは、子孫が多く、数世帯が一緒に暮らすことが理想とされる、封建社会の「宗法観念」と家族制度に厳格に基づいているため、邸宅は規模が大きく、その家族における等級が厳しく分けられており、各部屋の位置や内装、面積、造形もその等級によって決められている。
甘熙宅第は現在、南京民俗博物館として一般開放されており、2006年には国家重点文物保護対象に認定されている。(編集TK)
「人民網日本語版」2017年9月8日
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