米国疾病管理予防センター(CDC)が22日に発表した報告によると、世界で最も忙しい10空港の半数が全面禁煙になっており、その中には、北京首都国際空港と上海浦東国際空港も含まれている。新華社が報じた。
CDCが毎週報告している感染症情報「Morbidity and Mortality Weekly」に掲載された研究によると、世界で最も忙しい50空港を見ると、23空港は全面禁煙となっているものの、27空港は指定エリアでの喫煙が可能だ。
CDCが世界の空港の禁煙状況を分析するのは今回が初めて。CDCは関連の研究を引用し、「指定エリアのタバコの煙が外に拡散し、近くの人は受動喫煙の危害を被る」と指摘している。
受動喫煙は、タバコを吸わない成人にとっては、早死にや冠状動脈性心臓病、脳卒中、肺がんなどを患う原因になる。子供にとっては、乳幼児突然死症候群、急性呼吸器感染症、ぜんそくの悪化、肺機能低下などの原因になる。
最新研究によると、世界で最も忙しい10空港のうち、全面禁煙となっている空港には、北京と上海の2空港のほか、米ロサンゼルス国際空港、シカゴ・オヘア国際空港、英ロンドンヒースロー空港がある。一方、指定の喫煙エリアがある空港は、香港国際空港、パリ=シャルル・ド・ゴール空港、東京国際空港(羽田空港)、ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港、ドバイ国際空港。
地域別に見ると、全面禁煙となっている空港の割合には大きな差がある。世界で最も忙しい50空港にはアジアから22空港が入っているものの、そのうち全面禁煙となっているのはわずか4空港で、全て中国の空港だ。欧州からは9空港入り、うち4空港が全面禁煙。北米からは18空港が入り、うち14空港が全面禁煙だ。あと一つはオーストラリアのシドニー国際空港で、全面禁煙となっている。
中国喫煙抑制協会の会長を務める、北京大学人民病院・心血管疾患研究所の胡大一所長は、「北京、上海の空港が全面禁煙になっているのは、両地が禁煙令を出して、その実施に死角はなく、市民の強い支持も得ているから」と分析し、「中国は今後、全国で禁煙の法規を制定し、全ての空港、鉄道、レストラン、オフィスビルなどの公共の場を安全で、美しく、健康的な無煙の場所にしなければならない」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年11月24日
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