「心の傷」は、極度の悲しみを形容するためによく使われる言葉だが、英アバディーン大学の研究グループによる研究によると、「心の傷」は決して文学的な比喩に終わるものではなく、れっきとした「病気」であり、心臓に大きなダメージを及ぼすという。この傷は長期に及び、回復不能な傷かもしれず、身体に対するダメージは心臓発作に匹敵するほどだ。新華社が報じた。
研究グループはこのほど、米国心臓病学会(ACC)年次総会において、上述の研究成果を発表した。英インデペンデント誌が研究メンバーの談話を引用して報じたところでは、「心の傷」は、一般的に家族を失うなどの人生の悲劇から起こるもので、医学的には「ブロークンハート症候群」と呼ばれる。研究グループは、ブロークンハート症候群の患者37人を対象とした平均2年間の追跡調査を実施、超音波および核磁気共鳴画像法(MRI)によって被験者の心臓をスキャンした。その結果、彼らの心筋の弾力性が弱まっており、毎回、心臓の拍動が起こるたびに心臓は完全に収縮することができないことが判明した。このような損傷は、現在の医療レベルでは治療法がない。
研究に資金面での支援を行った英国心臓基金会のJeremy Pearson教授は、「ブロークンハート症候群は大きな破壊力を持つ疾病のひとつで、健康な人でさえも突然襲われる場合がある。我々はかつて、この疾病の症状は短期的なものだと認識していたが、今では、患者の余生に長く影響を及ぼし得ることが分かっている」と語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年11月24日
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