先日インドで開かれた安全保障フォーラム「Raisina Dialogue」で、米日印豪4か国の海軍高級将校は「インド太平洋地域の安全保障秩序」について議論した際、いわれなき対中非難を行った。ハリス米太平洋軍司令官は中国を地域の「破壊的パワー」と誣告したうえ、「志を同じくする国」が「中国の脅威」に協力して対処するよう煽動した。(文:蘇浩・外交学院戦略・平和研究センター長。解放軍報掲載)
歴史的事実を見ると、太平洋からインド洋にまで跨る地域の「破壊的パワー」とは一体どの国だろうか?冷戦終結以降のアジア地域の国際関係の発展過程を振り返れば、まさに特定の西側の大国がマイナスの作用を及ぼし続けたために、たびたび地域の協力プロセスが乱され、平和と安寧が破壊されてきたことに難なく気づく。
そして中国とアジア各国が地域の協力と統合を積極的に推し進めている際に、西側のある国は中国と係争を抱える南中国海周辺国と中国との対立を公然と煽った。特にフィリピン前政権によるいわゆる「南中国海仲裁裁判」提起を策動して、元々静かだった南中国海に波風を立てた。
一方、中国は一貫して地域の国際協力に積極的に参加し、地域の平和的発展の促進に建設的役割を発揮してきた。中国はかつてASEAN諸国が東南アジア金融危機を乗り越える手助けをし、東南アジアでの国際社会のテロ対策に積極的に助力し、東アジア地域協力の枠組での「ASEANプラス1(中国)」協力体制、「ASEANプラス3(中日韓)」協力体制を推し進め、これに積極的に参加してきた。中国は「一帯一路」イニシアティブを打ち出し、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立を発起し、シルクロード基金を設立し、太平洋諸国とインド洋諸国との協調・協力を積極的に後押ししてきた。アジアの海と陸を覆い、ユーラシア大陸を貫き、世界全体へと延伸する新型の国際関係が徐々に形成されつつある。
事実が証明しているように、いわゆる「破壊的パワー」のレッテルを中国に貼るのは全くあたらない。中国は平和的発展の道を堅持し、防御的国防政策を揺るぎなく遂行しており、常に世界平和の建設者、世界発展の貢献者、国際秩序の維持者だ。この点は国際社会で認める声が広がっている。時代後れの冷戦思考を抱き、西側の歴史論理を用いてアジア諸国間の関係を裂こうと企てる特定の国の腹黒い魂胆は、最後には地域の国に見破られ、自らの国際的イメージを傷つけ、努力が水泡に帰すのが落ちだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年2月5日
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