北京市消費者協会は7日、「携帯電話アプリ個人情報安全調査報告」を発表した。報告から、一部の携帯アプリは、個人情報を過度に収集して違法に使用している現状が浮かび上がった。同協会は、消費者に対して、「携帯アプリを使用する際には、個人情報提供の要求に安易に同意しない方が良い」と警告を鳴らしている。新華社が伝えた。
モバイルネットワークの急成長に伴い、各種携帯アプリも爆発的に増加している。北京市消費者協会は、数多くの消費者の合法的権益を保護する目的で、北京陽光消費ビッグデータ技術研究院に依託して、今回の携帯アプリ個人情報安全調査を実施した。
報告によると、一部の携帯アプリが個人情報を過度に収集して違法に使用しており、このような状況が個人情報の漏えい・流出を招く恐れがあるという。アンケート調査によると、回答者の89.62%は、「携帯アプリが個人情報を過度に収集している」との認識を示し、41.16%が、「アプリをインストールあるいは使用する前に、授権に関する注意事項を読むことはない」と答えた。回答者が最も心配していたのは、「身分証番号と銀行口座情報が収集されること」で、実際に起こる可能性がある最大の問題については、「個人情報が第三者に売り渡される、あるいは流出することで、詐欺に利用されること」が挙がった。だが、個人情報漏えい保護に対する消費者の意識はまだ低く、個人情報に関する権利が侵害されるという事態に遭遇した時に、「消費者協会や担当部門に訴える」とした人は35.00%にとどまった。
携帯アプリによる行き過ぎた個人情報の収集は、ネットワーク詐欺の発生源のひとつとなっていると、報告では分析されている。だが、現時点では、法律法規の原則が多い割には細則が少なく、自立規範が多い一方で監督管理規制が少ない。また、消費者個人情報保護の職責が分散状態にあり、権利が侵害された後の救済ルートも完備されていないのが現状となっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年3月9日
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