かつて「自転車大国」だった中国が、自転車の活用に再び取り組もうとしている。北京市は、回龍観から上地(中関村ソフトウェアパーク)を結ぶ自転車専用高速レーンを年末までに敷設する計画という。人民日報が伝えた。
北京市計画院の担当者は、「敷設が計画されている自転車専用高速レーンは、独立したレーンとなっており、自転車のみ通行が可能で自動車専用道路は設けられていない。同レーンには信号機が無く、回龍観に住む37万人の通勤問題が大幅に緩和されると期待されている」と話した。
自転車専用レーンは、中国で初めてという訳ではなく、国内にはすでに先例がある。国内初かつ世界最長の高架自転車専用レーン「厦門(アモイ)雲頂路自転車レーン」が、今年1月で開通1周年を迎えた。この道路は、厦門市バス高速輸送システム(BRT)高架橋の下部空間を利用して地上5メートルの高さに設けられたレーン幅2.5メートルの全線双方向自転車専用レーンで、全長は約7.6キロメートル。この自転車専用レーンは、現有の道路資源を占用しないで敷設された高架橋で、自転車専用レーンが都市の上空に架かる「虹」のような存在となっている。
厦門に住む朱さんは、「毎日、この高架自転車専用レーンを利用して出勤している。それまでは路線バスを利用していたが、乗車時間と待ち時間を合わせると約30分かかっていた。今の通勤時間は、ものの5、6分だ」と話した。プロジェクト建設担当企業の統計データによると、現在、自転車利用者数は延べ41万人以上、1日当たり平均利用者数は延べ4千人以上、1日あたり最高利用者数は延べ1万2千人を上回っている。この「厦門雲頂路自転車レーン」プロジェクトは、2017年11月、「中国居住環境賞」のモデルケース賞を受賞した。
北京と厦門のほか、広州と成都でも、自転車専用レーンの敷設準備を進めている。「自転車専用レーンは、都市におけるスマート外出システムの構築を体現しただけではなく、都市を、より健康的に変え、都市の『住みやすさ指数』を大幅に高める」と評価する声もある。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年3月6日
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