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行き詰まりの日本経済は新たな活力を得られるか

人民網日本語版 2019年01月10日10:36

2018年を振り返ると、日本は米国の保護貿易主義や自然災害などさまざまな要因の影響を受けて、一部の経済指標が一時低下したが、それでも全体としてみれば、まだ「穏やかな回復基調」にあるといえる。「経済参考報」が伝えた。

2019年を見通すと、日本経済はまだ成長圧力に直面してはいるが、専門家の予測では、経済の縮小や不況が起こるリスクは大きくなく、小幅の回復傾向を示し、中低速成長の勢いが続く見込みという。とりわけ新天皇の即位が行き詰まりの日本経済に活力を与えるのではないかと期待される。

2019年5月1日、新天皇が正式に即位すると、日本は「平成」の時代に別れを告げ、新しい元号がスタートする。伝統ある東洋の国として、日本社会も旧いものと別れ、新しいものを迎え入れ、ものごとの始まりを大切にする。新しい天皇、新しい元号が新しいムード、新しい活力をもたらし、日本社会の意欲をかき立てるのではないかとみられる。

統計によると、平成元年や2000年といった区切りの年に、日本では婚姻届を出した人が例年より多かった。日本のブライダル産業の関係者は、「2019年には、『新天皇、新元号にあやかりたい心理』により、結婚ラッシュが起こる可能性がある。そうなると式場、家具・家電、不動産など各産業が利益を受け、経済に対してプラスの牽引効果を発揮することになる」と予測する。経済専門家の中には、「たくさんのカップルが良縁を結んで、日本経済を長らく苦しめてきた少子化問題を少し緩和してくれるかもしれない」とみる人もいる。

新元号はまだ発表されていないが、一部の企業にとって改元は間違いなく天から与えられたビジネスチャンスだ。新元号が発表されると、大量の印刷物を印刷し直す必要が生じて、印刷産業の業績が飛躍的に伸びることが予想される。日本の株式市場にも「新元号お祝い相場」が出現する可能性がある。実際、日本企業の多くは待ちきれず、新元号にあやかって新製品や新サービスを打ち出している。こうした動きが19年の日本経済を相当「熱くする」とみられる。

平成の30年間、日本はバブル経済が崩壊して、長期的なデフレに陥り、社会には閉塞感が漂った。日本経済はまず「失われた20年」を経験し、それから「苦しい上り坂の10年」に突入し、息切れの状態が続いた。新天皇、新元号によって人々が信頼感を取り戻し、停滞ムードを打ち破り、日本経済を好転させると期待している。

もう一つの注目点として、日本が19年に10連休を迎えることだ。毎年4月末から5月初めはゴールデンウイークになるが、新天皇の即位に伴う式典が円滑に行われるようにするため、日本政府は新たな法律まで制定して19年5月1日を今年に限って祝日とし、ゴールデンウイークを長くして10連休にした。日本国民はこのかつてない大型連休を十分に活用しようとし、観光ブームが高まっており、観光、ホテル、外食など関連産業が活性化し、人々の消費意欲もかき立てられることは間違いない。大手旅行会社JTBが18年10月に明らかにしたところによると、10連休期間の海外ツアー予約件数は例年の2倍に上るという。大手航空会社の全日空も、10連休期間の国内路線の航空券予約件数は例年よりかなり多いと明かした。日本の国内総生産(GDP)では個人消費が約60%を占めており、旺盛な消費意欲が連休に先立ってみられることは、日本経済にとって「好材料」であることは確かだ。

だが長らく「高齢化、少子化、低欲望」などさまざまな社会問題に苦しんできた日本経済が、短期的な活性化要因だけで根本的に好転することはあり得ない。GDPは増えず、個人所得も増えず、財政赤字は高止まりし、社会保障コストも増大し続け、日本経済の抱える病の根は深い。18年の政府債務残高はGDPの約2.4倍に達した。

安倍晋三首相は18年10月に、「19年10月に消費税率を8%から10%に引き上げる」と述べた。もともと14年の5%から8%への引き上げに続き、15年に10%への再引き上げが行われるはずだったが、増税が消費に与えるダメージを考慮して、増税は先送りされ、その後再び先送りされた。今年の引き上げは日本政府が財政の健全化をはかるためにやむを得ず執る措置とみなされており、引き上げなければ25年に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するという規定の目標の達成は不可能になる。

今年10月の消費税率引き上げは日本経済にとって一つの山場になる。日本政府は現在、各種の支援措置を大々的に打ち出し、経済が安定して運営されるよう確保しようとしている。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年1月10日

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