日本フランチャイズチェーン協会(JFA)が公表している統計によると、2018年9月時点における日本のコンビニの店舗数は5万5463店となっており、全店ベース売上高は67ヶ月連続のプラスとなっている。一財網が伝えた。
日本のコンビニ大手3社であるセブンイレブンとファミリーマート、ローソンが、日本のコンビニ市場の9割以上を占めている。しかし、日本全国の既存店ベースで見ると、コンビニの来客数は11ヶ月連続で減少している。日本のコンビニは現在、その魅力をどのように向上させて、来客数を増やし、最も重要な客単価を上昇させるかを模索している。
AI導入が小売業の新たなビジネスチャンスに
このところ、注目を集めているのが「小売業における人工知能(AI)」。大手商社から中・小ソフトウェア開発会社にいたるまで、このビジネスチャンスに次々と目を付け始めている。
そのビジネスロジックは、カメラ映像を通して、客の年齢や性別などの特徴を判断し、その店内での動きや商品棚の前で止まっている時間、どんな商品の場合に迷ったあげく、購入をあきらめたか、どのような商品の場合に衝動買いをしがちなのか、最終的にどんな商品を購入したかなどの情報を記録し、客の購入前の行為データを収集するという、比較的シンプルなものだ。
コンビニで、販売額と直接関係があるのは、他でもなく商品の在庫管理。販売データの精度を向上させることで、割引して売りさばく商品や廃棄する商品を減らすことができるほか、在庫管理や店員の数の決定なども適切に行うことができる。コンビニでは、値段が高いうえに、代替可能な商品より、値段が安いうえに代替不可能な商品を並べるほうがいいという、もう一つの変動する数値も注目に値する。日本のコンビニにおける最近の実証実験においては、前者の代替可能で「これはここで買わなくても大丈夫」と客が感じる商品が分析・記録され、一層多くの代替不可能な商品が並ぶようになっている。
消費行為データは、出店計画にも影響を与える。これまで、店舗をどこに設置するかは、主に現地の不動産販売情報に基づいて決められていた。しかし、コンビニが自社の販売データを使うようになると、コンビニの出店場所だけでなく現地の不動産価格にも影響を与える可能性がある。
働く女性や高齢者をターゲットに
各コンビニがデータを活用するようになっているほか、これまでコンビニは主に男性サラリーマンをターゲットにしていたものの、今は働く女性と高齢者に照準を合わせているという興味深い変化が起こっている。その理由は至って簡単で、働く女性と高齢者には惣菜や冷凍食品などのニーズがあるからだ。
そのため、セブンイレブンとファミリーマート、ローソンはここ1年、惣菜に照準を絞っており、事実、セブンイレブンは2017年3月から2018年2月の「魚惣菜」の販売数が5000万食に達した。ファミリーマートはオリジナルブランド「お母さん食堂」を立ち上げ、惣菜や野菜、冷凍食品など約120商品を1コーナーで販売している。ローソンも、オリジナルブランド「ローソンセレクト」を設置して、惣菜を販売している。
コンビニが惣菜に力を入れているのは、スーパーとの競争に勝つためだ。客はいつでもフレッシュな商品を求めているため、コンビニは、高品質でおいしく、さらに衛生管理が行き届いた新しい商品を開発して、提供しなければならない。そこで、コンビニが選んだ方法の一つが、食品のパッケージを斬新なものにすることだ。
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