故宮が昨年末に物々しく打ち出した中国テイストあふれる口紅は、人々の間で話題の的となった。一部のカラーは、オンライン販売開始後わずか3日で売り切れとなり、瞬く間に国内で最も良く売れる中国風文化クリエイティブ製品販売店となった。だが、「故宮淘宝」ショップは今年1月5日、公式微博(ウェイボー)上で、「製品の品質改善が必要」という理由で、メイクアップシリーズ製品の生産を全面取りやめると発表した。
メイクアップ製品に関して、色の持ちや潤いなどの「品質」が、消費者が非常に重視する要素となっているといえる。もともと故宮は文化ブランドであり、製品ブランドではないことから、生産を委託されたメーカーが品質の安定性を保証できないとすれば、600年の歴史を誇る故宮というブランドに対して、かなり大きな潜在リスクがもたらされる。
頤和園の足取りは、やや穏やかなように見える。由緒正しき「清朝皇室」ブランドとして、スタートは少し遅れたが、ブランド経営分野で精魂込めた事業展開に力を尽くし、伝統文化と現代生活との関係を深く模索し続けてきた。一時大ヒットした「凡そ和を以て貴しとなす」仏系スウェットシャツやドラマ「延禧攻略」が話題になった時に携帯メーカー「美図(meitu)」と共同で発売したスマホなど、文化クリエイティブ関連製品は300モデル以上生産された。このほか、網易厳選、京東、天猫、百草味、奥妙、得力文具など10社以上とブランド協力合意を取り交わした。さらに、頤和園内の有名な見どころや収蔵品を要素として、頤和六景、頤和生活および頤和珠宝などのシリーズ製品を開発した。今回発売されるメイクアップシリーズによって、頤和園が人々の心を掴み続けることは、果たして可能なのだろうか?(編集KM)
「人民網日本語版」2019年3月22日