斬新でオシャレな内装が施され、本の陳列も工夫がこらされ、本を読みながらコーヒーやドリンクを飲むことも可能。そんな、文化サロンのようなスペースを提供する見た目も美しい書店が今、中国のネットで大きな人気を集めている。中国新聞網が報じた。
これまで書店に行くのは「本を買うため」や「本を読むため」のどちらかで、その目的は非常に明確だった。しかし、ネットで人気を集めている書店に行く人の主な目的は、「本」ではなく、「写真撮影」。映りの良い角度を探し、ポーズを決めて、シャッターを押し、お気に入りの写真を撮影することができれば目的達成だ。
書店が装いをますます美しく新たにしていくにつれて、人々がそこに行く目的も、「本」ではなくなってしまったのだろうか?
ある統計によると、2002年から2012年の10年間、特に2011年以降、中国では書店の倒産が相次いだ。また、倒産にまでは追い込まれなかったものの、店舗の賃料高騰やネット通販の普及などが原因で、移転を余儀なくされた実店舗の書店も少なくない。
インターネットが普及し、読書スタイルも断片化が進み、以前のように書店に行って本を買ったり、本を読んだりする人が減少の一途をたどっている。しかし、その一方で、「実店舗の書店を守るべきだ」と声を上げる人も増加している。
しかし、一部の書店は店内の内装が少し奇抜過ぎるだけでなく、各種講座や文化イベントを開催したり、コーヒーやファーストフードを販売したりと、以前の書店とその様相が全然違うと感じている人もいるにちがいない。人々の書店に行く目的として「写真撮影」が新たに加わったと言っても過言ではない。