上司が帰らないから自分も帰れない 働く人を疲弊させる「見せかけ残業」 (2)

人民網日本語版 2019年05月20日10:38

「このような職場のやり方に耐えられなくなり、最終的に退職という道を選んだ。退職後は、気持ちが軽くなり、一気に若返った気がする」と張さん。

多くの人が、「仕事上必要な残業ならば当然全力で対応するが、形式的だったり、横並び的な意図、やっているフリだけの残業は人を本当に疲弊させる」と答えている。さらには、「見せかけ残業のせいで会社を辞める気すらすでに生じている」と心情を吐露する人さえいた。

〇「頑張り」も効率と業績を重視すべし

多くのサラリーマンは、「企業の発展のために、従業員は頑張るべきだが、見せかけ残業のような「ニセの頑張り」によって実現できるもでは決してない。頑張りのプロセスにおいて、重視すべきはその効率と業績という方向性」と考えている。

ある企業の責任者は、「残業が生じた時点で、従業員と雇用主の双方が、その原因を探る必要がある。従業員自身に何か問題がある場合は、業務効率を高めるよう促すべきだ。一方、業務量が多すぎる場合は、会社側が、その仕事を一緒に担ってくれる人手を増やすことを考慮しなければならない」との見方を示している。

中南大学人力資源研究センターの主任を務める顔愛民教授は、「見せかけ残業によって、従業員の頑張りを損ねることはくれぐれも回避しなければならない。業務効率と業務の質を高めるというプロセスを経てはじめて、見せかけ残業という問題を解決することができる。これまでは労働集約型・粗放型発展スタイルの産業が極めて多かったため、たくさん働き、たくさん残業しないと収益が上がらなかった。しかし現在のように質の高い経済発展を実現するためには、引き続き従業員の頑張りや努力を必要とするが、同時に、企業側も内容に焦点を当てた発展を目指し、生産効率・生産レベルを引き上げる必要がある」と指摘した。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年5月20日

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