中国の航空会社11社がボーイング社相手に損害賠償請求

人民網日本語版 2019年05月24日17:05

中国東方航空と中国国際航空、中国南方航空、廈門(アモイ)航空に続いて、山東航空と深セン航空、昆明航空、海南航空、福州航空、祥鵬航空、奥凱航空の7社も「737 MAX」型機の関係する一連の事故の影響で、同型機の運航を停止したほか、購入した同型機が納期までに引き渡されなかったりしたことにより損害が発生したとして、米ボーイング社を相手に損害賠償請求を起こしたことが23日明らかになった。中国新聞網が伝えた。

本稿執筆時点で、「737MAX」型機の運航を停止している中国の航空会社12社のうち、九元航空を除く11社がボーイング社相手に損害賠償請求を起こしている。

インドネシアのライオン・エアとエチオピア航空が運航する737MAX 8型機がそれぞれ2018年と2019年に起こした墜落事故を受け、中国民用航空局は今年3月11日に、中国の各航空会社に対して同型機の商業運航を停止するように命じたと発表した。

統計によると、中国の航空会社が所有する737MAX型機96機が運航を停止している。所有する全ての飛行機に占める割合は4%となっている。内訳は、中国国際航空1機、南方航空24機、東方航空14機、海南航空11機、廈門航空10機、深セン航空5機、山東航空7機、祥鵬航空3機、奥凱航空2機、福州航空2機、昆明航空2機、九元航空1機となっている。

ボーイングの最新型機である737MAXは、中国航空会社が注文している小型ジェット旅客機の大部分を占めている。計画では、中国国際航空は年内に737MAX型機を新たに22機導入することになっていた。

ある業界関係者によると、上記の航空会社の損失には、運航停止により発生した直接営業損失のほか、それを埋め合わせるための飛行機導入コストなどが含まれ、航空会社1社当たりの賠償請求額は1千万ドル(1ドルは約109.6円)以上になるとしている。

オフシーズンであれば、737MAX型機の運航停止が航空会社や市場に与える影響はそれほど大きくはないが、6月にオンシーズンを迎えるため、その時点で問題が解決されていなければ、中国の航空輸送能力が大きく制限されることになる。

同型機の運航再開の条件として、中国民用航空局は、もう一度耐空性を証明し、必要な設計変更や乗務員訓練を確実に実施し、事故調査結果で指摘されている安全をめぐる問題を的確に解決し、二度と事故が起こらないよう安全を確保しなければならないとしている。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年5月24日

  

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