中国のハイブリッド稲の年間栽培面積は約1600万ヘクタールで、年間で約2億4000万キログラムの商品ハイブリッド稲種子が必要になる。年間種子生産面積は約15万ヘクタール。しかし現在の「箱型種子生産」という主流モデルでは、混合種まき・収穫が不可能であるため、人の手に強く依存する。これにより種子生産の不足が生じている。湖南ハイブリッド稲研究センターが4日に明らかにしたところによると、同センターの曹孟良研究員が率いるチームは6年の時間を費やし、ハイブリッド稲混合種まき・収穫プランを打ち出した。雌しべ稔性回復系統を機械化種子生産に応用し、不稔性雌しべの繁殖の難題を解消した。曹氏のチームと四川農業大学稲研究所の李平教授のチームが協力した関連の研究結果は、「Rice」の電子版に発表された。科技日報が伝えた。
曹氏は、「(同技術は)遺伝子組み換え技術の『中継』を利用しているが、最終的に生産されるのは非遺伝子組み換えハイブリッド稲種子である」と述べた。
中国工程院院士の袁隆平氏が率いるチームは2011年に、第3世代ハイブリッド稲育種技術の研究を開始し、「遺伝子工学雌しべ不稔性系統」を遺伝ツールとするハイブリッド稲育種技術を獲得した。曹氏は「袁氏の同ツールを利用し、最終的に機械化種子生産に適した第3世代ハイブリッド稲を作り出した」と述べた。これは中国がハイブリッド稲の大規模機械化種子生産を実現できる見込みを意味している。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年6月5日