米国は対中貿易で「損をしていない」 商務部が報告書

人民網日本語版 2019年06月07日11:46

商務部(省)は6日に報告書「米国の中米経済貿易協力からの利益獲得状況に関する研究報告」を発表し、中米の経済貿易協力は両国と両国国民に実質的な利益をもたらしており、米国はその中から巨額の利益を得ていると明確に記した。米国の対中貿易赤字は米国が設けた対中輸出管制などの人為的な制約と市場の共同作用の結果であり、産業の競争力、経済構造、貿易政策、米ドルの準備通貨としての地位などさまざまな要因の影響を受けており、米国は「損をしていない」という。人民日報海外版が伝えた。

同報告書によると、「米国は新政権が発足して以来、中米経済貿易協力における互恵・ウィンウィンの本質を顧みることなく、米国は対中貿易で『損をしている』との説を吹聴し、さらには貿易赤字問題を口実にして、経済貿易摩擦を発動したのであり、責任は米国にある」という。

同報告書は、「米国は対中貿易赤字が5千億ドル(1ドルは108.5円)を超えた、米国は『損をしている』と盛んに言い立てるが、このような説は事実に合致しない」と指摘。同報告書によれば、米国の統計における物品貿易の赤字データには事実と異なる部分があり、実際の状況を反映していないという。

また同報告書は、米国の対中貿易赤字が発生した原因を分析して、「米国の対中貿易赤字は歴史的に形成されてきたものであり、市場の作用の結果であり、さまざまな要因の影響を受けている」と指摘。貿易政策の例では、米カーネギー国際平和基金の分析を引用して、「米国の対中輸出管制のレベルを対フランス輸出管制のレベルに調整すれば、対中貿易赤字は3分の1に縮小する」と述べた。

同報告書はさらに、「中米二国間貿易において、黒字は中国にあるが、利益は双方にある。中国は米国の重要な輸出市場であり、米国の対中輸出は米国に大量の雇用を生み出した。米国が中米貿易から得た利益は非常に多い。貿易赤字と経済や雇用との間に必然的なつながりは存在しない」と指摘した。

同報告書によると、「米国は中米経済貿易協力から巨額の利益を得ている。2017年には、米国の中国に対する売上・収入の総額は約9400億ドルに上った。17年末現在、中国の各種の対米投資、中国が保有する米国債などを含め、米国が中国から獲得した資金流入額は1兆3700億ドルに達した」という。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年6月7日

  

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