今月3日、「ユニクロで服を買い占める」光景を大勢の人がSNSで目撃した。この買い占め劇を引き起こしたのは、ユニクロが売り出した、米国のアーティストのカウズとコラボレーションしたTシャツだ。「銭江晩報」が伝えた。
人気の靴を買うために並ぶ、ファストファッションブランドと高級ブランドの有名デザイナーとのダブルネーム商品を争って手に入れるというのはよく耳にする。しかし今回のユニクロ買い占め劇の背後にいるカウズは、多くの人にとってあまりなじみのない名前だ。
▽カウズって誰?
2ヶ月ほど前、カウズの作品が1億香港ドル(1香港ドルは約13.8円)で落札されたという。そんなカウズだが、ユニクロとのコラボは今回が初めてではない。
今回のコラボシリーズでは、カウズがここ数年打ち出しているストリートアート作品が取り入れられており、発売からそれほど経っていない「コンパニオンシリーズ」のピンクBFFとブルーBFFもある。また今回がユニクロとの最後のコラボになるという。
カウズの「バッテンをした目、大きな耳」のキャラクターが、コラボを出せば大人気となったのはなぜだろうか。
今年4月1日、カウズの2005年の作品「ザ・カウズ・アルバム」が、香港でのオークションで1億1600万香港ドルで落札された。オークション前の予想価格は600万香港ドルだった。
この作品は英国のビートルズが1967年に出したアルバムのジャケットにインスピレーションを得たもので、オリジナルのキャラクター・キンプソンがちりばめられ、ビートルズとキンプソンが融合して1平方メートルの画面を形作る。
多くのアーティストは亡くなってから評判が上がり作品に破格の値段がつくようになるが、カウズはまだ45歳ながら創作のピークを迎えており、今回の落札価格が何よりもその実力を証明している。