業界再編を迎えた日本民泊産業 中国企業の進出加速

人民網日本語版 2019年06月20日10:47

今や、自由旅行スタイルで旅行に出かけることがますます多くなった中国人観光客は、民泊を旅の途中の主な宿泊手段とみなしており、日本や韓国など近場の旅行でこうした傾向が特に顕著だ。ところが、昨年には日本で、業界関係者から「最も厳しい民泊法」と呼ばれる「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が施行され、中国内外の民泊産業を大いに揺るがした。同法が施行1周年を迎えるにあたり、民泊プラットフォームのエアビーアンドビー、途家、ブッキングドットコムなどに、この1年間で日本民泊産業に起こった新たな変化についてたずねた。「北京商報」が伝えた。

▽新たな競争のフィールドに立つ

日本の「民泊新法」施行から1年が経ち、新法の打撃を受けつつも、民泊企業はそれぞれに調整を進め、新たな競争のフィールドに立っている。

途家の関係責任者は取材に対して、「過去1年間に、合法とされ許可証を取得することができなかった民泊は大きな打撃を受けた。この過程で、業者や企業でコストなどを考慮して市場からの撤退を選んだところが確かにあり、業界全体が再編の大きな波を迎えている」と述べた。

業界の調整期を経て、大手プラットフォーム企業は手元の民泊資源を徐々に固めていき、日本の大手不動産企業との協力などを通じて新たな秩序づくりが進む市場のパイを急速に勝ち取っていった。エアビーアンドビーの関係責任者の説明によれば、「現在、エアビーアンドビーは日本に民泊資源を約5万室もっており、このほかホテルや旅館の宿泊資源も2万3千室もつ」という。途家は東京、大阪、京都の重点3都市に2万室以上の宿泊資源をもつ。ブッキングの日本での民泊資源は4万6千室を超える。このほか中国企業の小猪短租も事業展開を進めており、王連涛最高執行責任者(COO)は、「日本市場のホテル客室には限界があり、価格も高い。一方で大量の使われていない宿泊資源があり短期レンタル市場への参入が可能で、相当の収益が見込める。日本の民泊市場には良好な発展の基礎と健全な発展の見通しがあることも、多くの投資家が日本市場に力を入れる理由の一つだ」と述べた。

小猪短租の潘采夫副社長は、「実際、多くのプラットフォームは日本の『民泊新法』施行以前の宿泊資源の水準を回復しており、民泊産業への投資家の多くが関連機関の認可を受けて再び市場に進出している」と現状を説明した。

日本旅行の価格が上昇を続ける中で、日本の民泊市場は巨大なパイであり、利益を上げようとする多くの民泊企業を引き寄せている。データによると、2018年に日本を訪れた中国人観光客はのべ800万台の大台を初めて突破し、前年比13.9%増加して、中国は前年に続き日本にとって最大の観光客出身国になった。また関連機関の予測では、東京五輪の開催期間中、東京を訪れる中国人客は50万人を超える見込みで、中国人の観客は日本現地の観客を除けば規模最大の層になるという。

エアビーアンドビーの関係責任者は、「東京五輪の開催は、中国人観光客の日本旅行をさらに促進し、日本の民泊市場は新たなビジネスチャンスを迎えることになる」と予想した。

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