中国版ヒーロー映画「ナーザ 魔童降世」、試写の評判は上々

人民網日本語版 2019年07月18日08:12
中国版ヒーロー映画「ナーザ 魔童降世」、試写の評判は上々

7月26日に公開予定の国産アニメ映画作品「哪吒之魔童降世(ナーザ 魔童降世)」が先週末、全国で先行上映回数を1000回に限定して試写を行った。先ごろ予告編が公開された後には少なからず論争が起こっていた。そのうち最大の焦点は、「このナーザは私たちのイメージと全然違う!」というものだった。しかし7月13日に広州で行われた試写の効果から見ると、同作品で行われた改編は観客にかなり受け入れられていた。しかも、この作品は脚本から製作まで近年の国産アニメ映画で高レベルのものだった。羊城晩報が伝えた。

1979年5月19日、中国初のワイドスクリーン向け大型カラー長編アニメ作品である「哪吒鬧海(ナーザの大暴れ)」が公開された。上海美術電影制片廠のアニメ映画処女作だったこの作品は、後に幾世代にもわたる人々の幼少期の記憶となった。

当時公開された「ナーザの大暴れ」では、父親の李靖はナーザという「奇形」の子供が生まれたことを憂鬱に思い、さらには恥だと感じていた。しかし今回の作品では、李靖は最初から息子が他の子供と違うことを受け入れている。「ナーザ 魔童降世」において、ナーザは悪を象徴する「魔丸」の生まれ変わりで、その運命は最初から悲惨なものと決まっていた。つまり、3歳の誕生日に、ナーザは世界に大きな災難をもたらし、天の雷の罰を受けてナーザ自身も死ぬとされていたのだ。李靖は最初からこの結末を知っていたが、それでもあきらめようとはせず、呪いの対象を変える「換咒符」を求め、大災難が来る前に息子が災いを受けるのを肩代わりしようとする一方で、太乙真人に対し、ナーザを弟子とし、正しい道に戻してくれるよう懇願した。ナーザの母親はこれを理解できず、「ナーザが最終的に死んでしまうのであれば、なぜ残りの日々を楽しく過ごさせてやらないのか?」と李靖に聞いた。李靖の答えは、「こんなおろかな一生を送ってほしくない。妖怪と言われたまま死ぬなんて」というものだった。

このような設定にしたことで、ナーザの物語は今流行のスーパーヒーロー映画のような展開になった。天生の神力のため常に行動を制限されているナーザが、どうやって怒れる「問題児」から人々のために命を捧げる「スーパーヒーロー」へと変わるのか?答えは多くのスーパーヒーローものと同じだ。愛が、最後にナーザが自分の欠点を克服する勇気をくれるのである。

実際のところ、2015年に多くの観客を驚かせた国産大作アニメ映画「西遊記之大聖帰来(西遊記 ヒーロー・イズ・バック)」はすでに「中国版スーパーヒーロー」の試みを始めていた。どちらの映画でも、主役は同じように「しょげかえった」状態から「燃え上がる」状態への変化を経験し、「運命が不公平なものなら、その運命ととことん戦う」のである。

試写を1000回行った後、同作品は一般の人々の心に響き、一部のファンだけではなく広い範囲で評価が高まっただろうか?「ナーザ 魔童降世」が以前予告編を公開した際には評価が二つに分かれていた。これまでと違う「いたずらで不愛想」なナーザのイメージが受け入れられない人もいれば、理由もなく最初から「駄作確定」と決めつける人もいた。アニメ映画製作には極めて多くの手間と費用がかかる。興行的に失敗すれば元が取れない。だがもし「ナーザ」が一気にヒットしたり、一里塚的な作品になることができれば、観客の国産大作アニメ映画に対する信頼と注目度もこれまでになく上がることだろう。(編集AK)

「人民網日本語版」2019年7月18日

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