過去140年で最も暑い6月 専門家「気候変化と関係あり」

人民網日本語版 2019年07月29日14:01

先月、今年はやけに6月から暑いなぁと感じ、スイカやアイスやエアコンを一斉に登場させても、本当にどうしようもなく家の中に引きこもっていたという人は、何も暑さと闘っていたのはアナタ1人だけではなかったことを知ってほしい。なぜなら米科学ニュースサイト「ライブサイエンス」はこのほど、「アメリカ海洋大気庁(NOAA)の統計データによると、2019年の6月は、史上最も暑い6月で、南極の海氷面積も同月、過去最小を更新した」と報じたからだ。科技日報が伝えた。

専門家は、「このような極端な気温は、気候の変化と関係がある。我々は、温室ガス排出を抑制するための取り組みをさらに強化しなければならない。さもないと、極端な高温の天気は今後ますます多くなるだろう」との見方を示している。

〇過去140年間で最も暑い6月

NOAAの統計データによると、2019年6月、陸地と海洋の平均気温は、世界の平均気温(15.5度)より0.95度高かった。これは、2019年6月が、過去140年間で(NOAAは1880年から観測をスタート)最も暑い6月だったことを示している。その上、最も暑い6月のトップテンのうち9回が、2010年以降に観測されている。

1925年に米国アラスカ州で気温観測が始まって以来、今年の6月は、同州では2番目に熱い6月となった。ハワイ諸島は1年中ほぼ常夏ではあるが、ハワイでも今年、史上最も暑い6月となった。メキシコ湾も、過去110年で最も暑い6月だった。

欧洲も例外ではなかった。オーストリア、ドイツ、ハンガリーはいずれも史上最も暑い6月となった。スイスは史上2番目、フランスは史上5番目に熱い6月だった。

地球科学が専門の米カリフォルニア大学バークリー校のロバート博士は、「今年、41ヶ国が最も暑い6月を経験した可能性がある」との予想を示した。

〇気候の変化による災難

ペンシルベニア州立大学気象科学科のマイケル教授は、英ガーディアン紙の取材に対し、「我々の最近の研究から、人為的に引き起こされた地球温暖化を考慮に入れずに、人類が数年前から経験している気温の最高記録更新を説明することはできないことが判明した。我々が今後も化石燃料を燃やし続け、それによって地球温暖化が進めば、極端な高温現象が続くだけではなく、さらに悪化していくだろう」と述べた。

英エクセター大学で気候変動を研究しているステファン・ハリスン教授は、「地球の温度に関する最新データから、地球の大気中のCO2が排出されることで、気候システムの安定が崩壊しており、それは科学界の予想より速いスピードで進んでいる。南極の海氷が急速に溶け出していることは、温室効果ガスの排出が気候に影響を及ぼすことの例証の一つだ」とコメントした。

米国の「憂慮する科学者同盟(UCS)」がこのほど発表した報告は、「現在、欧米の各地を襲っている熱波は、今後、より頻繁に観測されると予想される。対策を講じてCO2の排出量を減らさないと、米国における体感温度40.6度以上の日数は、今世紀半ばには年間24日間、つまり現在の4倍以上に増え、今世紀末には年間40日間、現在の8倍に増える見込みだ」と指摘している。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年7月29日

  

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