生活の中で、何かをどんどん後回しにしてしまうことはよくあるだろう。それは「先延ばし症候群」とも呼ばれている。それは単に「無精」であるだけで、「病気」ではないと考える人もいる。一方、先延ばし症候群と無精は全く違う問題だと考える人もいる。では、先延ばし症候群と無精に違いはあるのだろうか?どのように、先延ばし症候群を治せばいいのだろう?人民網が報じた。
実際、先延ばし症候群は心理的問題であり、それは無精とも一定の関係があるものの、無精とイコールではない。先延ばし症候群とは、するべき行動を遅らせることで事態が悪くなると予想される場合ですら先延ばしにしてしまうのに対して、「無精」は生活の中で普通に使われている言葉だ。先延ばし症候群と関係があるのは、自信のなさ、モチベーション不足、衝動的で気が散る、見返りがあるまで時間がかかるなどの要素だ。一方、無精と関係があるのは、怠惰、楽を好む、行動意欲の不足などの要素で、主にモチベーションが不足しているだけで、心理的な原因はない。
今日やるべきことを明日に後回しにして、すぐにやることができないというのが、先延ばし症候群の典型的な症状だ。先延ばしするのはいろんな小さなことであっても、それが積み重なっていくと、仕事や生活にも支障をきたすようになり、心理的問題へとつながる。先延ばし症候群が原因で、強い自責の念を感じたり、罪悪感を感じたり、仕事を終わらせることができないためストレスや焦りを感じたり、人間関係に影響したりし、さらには自分を過小評価したり、否定したりして、その結果不安障害、うつ病などの心理疾患抑郁症、強迫性障害などの精神疾患を患うようになると、まさに先延ばし症候群の「患者」となる。
実際には、多くの人が先延ばし症候群のような傾向を持っている。では、どのようにその傾向を克服すればいいのだろう?まず克服しなければならないのは「逃げ出したい」という感情だ。多くの若者は社会と学生生活の境界上におり、知識や経験が不足しているため、リズムの速い社会に出ると、往々にして慌てふためいてしまい、逃げ出したい気持ちになり、目標を先延ばしにしてしまう。その解決方法は、「本当の知識」を学ぶことだ。明代の哲学者・王陽明は、「知行合一」を説いた。それは、本当の知があってこそ、実践したいというモチベーションが生まれ、行動力を高めることができるという考えだ。理想は高くても実行力はないという状況はぜひとも避けなければならない。
もちろん、知識を積み重ねるには時間がかかり、ある程度の意志力が必要だ。意志力は限りある資源で、計画的に使わなければならない。抽象的な目標を具体的な目標に落とし込み、大きなノルマよりも小さなノルマからやり始め、1度に一つずつ、一歩一歩物事を進めていかなければならない。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年8月16日