「北京大卒の秀才」が豚肉売って年商18億 「学問」は有用?それとも無用? (4)

人民網日本語版 2019年11月20日13:43

西安の仕事を辞職した陸さんは広東壹号食品股フン有限公司(フンはにんべんに分)に副董事長として入社。同社の主力ブランドである「壹号土猪」は陸さんの先輩である陳生さんが立ち上げたブランドだった。そして同社の経営に早い時期から深くかかわったこともあり、陸さんは後に共同創始者となった。

陸さんは、「会社は現在約1万人の従業員を抱え、主力ブランドは全国20以上の主要都市に展開している。さらに、現在開拓に大いに力を入れているコミュニティ向けの生鮮食品店とチェーン店は、計2千店舗以上となっており、その年商は18億元に上る。以前と違うのは、今はまさに名実ともに豚肉を売ってビジネスをしていると言えるし、むしろこの仕事を恥じるところか、誇りにさえ感じている」とした。

〇若者へのアドバイスは「職業選択が先で、起業はその後」

陸さんは、「大学教育は職業に就くための一つの準備だと思っている。多くの大学卒業生が、私と同じように、その専攻とは関係の無い仕事に就いている」とし、起業が失敗したり、仕事がうまくいっていないといった苦境に陥っている若者に対しては、「自分自身の経験から、まず職業を選択して従事し、その後に起業することをアドバイスしたい。業界や職種には全てそれぞれのルールが存在する。まずはその道をしっかりと学び、経験などを蓄積してから、自分が得意とする分野の事業を選んだほうがいい」とした。

そして、「私は約30年の年月を費やして、ようやく自分は北京大卒なのだということに正面から向き合えるようになった。ここ数年、私は北京大卒業生のグループに参加し、自分にとっての大学の意義を新たに見つめなおすことを始めている。本業に集中することこそ、北京大の精神と言える。世界を変えることができないならば、目の前のことを一つ一つコツコツと着実にこなしていくだけだ」とした。

北京大学の強世功教授が先ごろインタビューの中で語った「誰もがみな、北京大に愛着を抱いている。それは、この学校が素晴らしいからではなく、学生たちが卒業後に見せてくれる美しいもの、つまり品や徳、偉大ともいえる思いやり、創造力が私たちにこの大学のすばらしさを感じさせてくれる。そういう意味で北京大学は、卒業後も卒業生一人一人の中で生き続けている」という言葉は非常に興味深いと言えるだろう。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年11月20日

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