ハイテクの中国「スマート税関」を体験

人民網日本語版 2019年11月29日14:58

越境ECという新興業態が近年急成長し、国を出入りする荷物が急増している。1つの郵便物はいかにその「出自」を特定し、海外に輸送するのだろうか。筆者は深セン郵政国際運営センターで、1つの郵便物が海外への旅を開始する上での重要段階を取材した。環球時報が伝えた。

同センター内には出境郵便物ダブルループ仕分けライン、2本の出境郵便物シングルループ仕分けラインがある。出境郵便物はベルトコンベア上でスマートスキャンを受け、192カ国・地域に自動的に分別される。山のような荷物の中で、現場のスタッフは伝票の郵便識別コードを上にしてベルトコンベアに置く。機械のスキャンを終えると、荷物はベルトコンベア上で秩序正しく仕分け袋の中に入る。それから米国、ノルウェー、韓国など異なる国に基づき、それぞれの目的地に郵送される。

入境について、深セン郵便局税関はハイテクの手段を用い、荷物内に麻薬や銃などの違法物品が含まれないかをスマートに識別する。同時に伝票の情報を検証し、荷物内の携帯電話やタブレットPCなどの課税商品が申請内容と一致するかをチェックする。ここでスマート化CTスキャンは従来の人の手による作業を変え、自動識別を実現している。入境荷物はバーコードのスキャン後にベルトコンベアに置かれ、CT検査の大きな装置内に入る。この装置はカラーの高画質2次元画像、CT断面図、3次元立体画像を生成することができ、通過する物品の密度や有効原子番号などの情報を利用し、象牙、銃、刃物などの違法物品の自動早期警戒・識別、自動画像判断、自動仕分け・ラインオフを実現する。これらの仕分け・ラインオフされた重点荷物について、税関は人の手によるチェックを行う。問題が見つかった荷物についてはリスク等級に基づき処理を行う。自動化仕分けラインとCT装置により、同税関の1時間あたりの荷物処理能力は6万個にのぼり、1日平均処理量はピーク時で200万個に達する。

蛇口税関スマート管理・制御プラットフォームには、大量のデータを元に構築されたスマート管理・制御プラットフォームがある。その1つの埠頭をクリックするだけで、そこを出入りする船舶とコンテナの数をリアルタイムで知ることが出来る。ディスプレイ上の船舶をクリックすると、その航路、停泊した港などの情報がリアルタイムで表示される。

スマート化監視・制御プラットフォームが効率的に運営できるのは、大量のカメラがあるからだが、いかにこれらの大量の動画をリアルタイムでバックグラウンドに伝送し監視・制御するのだろうか。最近ホットな5G技術が重要な役割を果たしている。現場の技術者によると、5Gには広帯域・低遅延という特徴があり、大量の映像の伝送に対応できる。深セン税関が開発した動画スマート早期警戒システムは、カメラを「スマート」にすることができる。例えば監督管理部門がある車の検査を行う場合、この車は指定ルートに基づき指定の位置に向かわなければならない。その間、この車がある場所で長く停車した場合、もしくは指定ルートに従わなかった場合、早期警戒システムが通報し、関連情報と映像をリアルタイムでバックグラウンドに伝送する。

さらに5Gと顔認証技術を利用し開発した5Gゴーグルも、越境旅客の検査に使用される。検査係は5Gゴーグルを着用し、深セン・香港を毎日行き来する行商人を識別する。システムはターゲットを発見すると自動的に通報し、バックグラウンドと共同で指揮をとり、関連措置を速やかに講じる。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年11月29日

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