中国の科学チームは21日午前、琥珀の中から恐竜時代の新種「歯胸波眼甲(Notocupesdenticollis)」を発見したと発表した。これは今まで未知のカブトムシで、前胸背板の縁に4つの大きな歯があることからその種の名がつけられた。関連論文は国際的に有名な学術誌「Cretaceous Research」に掲載された。人民網が伝えた。
北京林業大学の大学生である姜卓寅氏、李英鴿氏、史宏亮博士及び高校生の宋丞峻氏、石探記博物科学館の劉曄館長、中国科学院動物研究所の陳睿博士と深セン世紀琥珀博物館の孔繁利館長らがこの研究を共同で行った。うち言及すべきは、宋氏は弱冠15歳の高校生で、現在は北京探月学院の高校一年に在籍している。
宋氏によると、中学1年生の頃から石探記の科学チームと共に昆虫学の知識を学び始め、また先生たちと共に屋外科学調査と関連研究に参加した。中学3年生の頃、琥珀の原石の選別と研磨を行った際に、この琥珀に隠された保存状態が良好な新種を見つけたという。
今回の研究の標本は、琥珀の有名な産地であるミャンマー北部のカチン州にあるフーコン渓谷で採取された。今から9900万年前の白亜紀中期の地層から見つかった。そこは当時、繁茂する熱帯林で、大木が生えていた。そこから分泌された豊富な樹脂には、多くの神秘的な生物が付着しており、現代の科学研究にも無数のサプライズをもたらした。
この標本は保存状態が良好だ。長さは約40.9ミリ、幅は約34.6ミリ、高さは約19.3ミリで、重さは約18.02グラム。琥珀を顕微鏡で見ると、虫の鞘翅の末端に押しつぶされた雄の外性器を確認できる。これは雄の外性器が完全に保存されている、世界で見つかった2つ目の有史以前のOmmadidaeだ。
劉氏によると、今回の「原始的」な甲虫類の発見は、Ommadidaeの分類上の地位に新たな証拠をもたらし、人々が甲虫類の進化を理解する上で重要な役割を果たす。関連研究を通じ、現在の種の生活習慣との相違点・共通点を解明し、これを比較することには重要な意義がある。
この標本は即日より、北京中関村図書大厦の石探記博物館内に保管され、社会一般に無料で開放されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年12月24日