北京と広東省でも、新型コロナウイルスによる肺炎の発症者が確認された。患者はいずれも、武漢を訪れていたことが確認された。各メディアの報道を総合して人民網が伝えた。
北京大興区衛生健康委員会:「市内で患者2人を確認、いずれも武漢を訪れていたこと確認」
北京市大興区衛生健康委員会は、公式微博(ウェイボー)上で、「大興区は、2人の患者が、新型コロナウイルスによる肺炎に感染していたことを確認した。2人とも武漢を訪れたことが確認されている。2人の患者は現在、指定医療機関で隔離治療を受けているが、現時点で呼吸器系の症状は出じておらず、病状は安定している。大興区は濃厚接触者に対する医学観察を実施しているが、現時点では発熱などの異常は確認されていない」と発表した。
広東省衛生健康委員会:「武漢の親族を訪れた1人の感染を確認」
広東省衛生健康委員会は20日、「国家衛生健康委員会は1月19日、外部から入ってくる形での新型コロナウイルスによる肺炎に感染した患者を省内で初めて確認した」と発表した。
広東省で発症が確認された患者は66歳の男性で、深センに住んでいる。2019年12月29日、帰省のため武漢を訪れ、2020年1月3日に発熱・倦怠感などの症状が現れた。1月4日に深センに戻り医療機関を受診し、11日には深セン市の指定医療機関に移り、現在隔離治療を受けている。今のところ、患者の容体は安定している。広東省は、濃厚接触者に対する追跡・観察を行っている。
武漢市衛生健康委員会:「1月18・19両日で新たに患者136人を確認」
武漢市衛生健康委員会は20日、新型コロナウイルスによる肺炎感染をめぐる最新状況を発表した。2020年1月18日0時から24時までの間に、5人が治癒・退院し、59人の感染が新たに確認され、1人が死亡。翌19日0時から22時までは、1人が治癒・退院し、77人の感染が新たに確認された。18・19両日に新たに確認された患者は計136人に上った。
国家衛生健康委員会:
国家衛生健康委員会は、公式微信(WeChat)上で、「湖北省武漢市で原因不明の肺炎患者が確認された後、国家衛生健康委員会は直ちに国家工作チーム・専門家チームを武漢に派遣した。専門家チームは、分析・検討の結果、現在の肺炎発生状況は、予防・コントロール可能であると判断したが、新型コロナウイルスの発生源までは突き止められず、伝染病の感染ルートが完全に把握されていないことから、ウイルスの変異に対して極めて注意深く監視・コントロールする必要がある」と発表した。
冬から春にかけては、呼吸器系の伝染病が多発する季節であり、ウイルス性肺炎が流行する季節でもある。専門家は、「防寒・保温、室内の風通し、個人の衛生管理をくれぐれも心がけ、スポーツなどで身体を鍛え、あっさりした飲食物を積極的に摂り、人混みで活動することは極力控えた方が良い。咳・クシャミが出る時はマスクを着用する、あるいはティッシュペーパーや衣類で口や鼻から出る病原菌が拡散するのを防ぐこと。発熱や咳・クシャミなどの症状にくれぐれも注意して、このような症状が現れた場合は、速やかに最寄りの医療機関に赴き受診すること」と人々に注意を促している。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年1月20日