中国のボランティア、新型コロナワクチンの接種を受ける

人民網日本語版 2020年03月23日11:07

湖北省武漢市では現在、中国工程院の陳薇院士が率いる軍事科学院軍事医学研究院の科学研究チームが開発した遺伝子組み換えによる新型コロナウイルスワクチンのⅠ期臨床試験が行われている。ボランティアの第1陣が続々チームに入り、このほどワクチン接種を受けていた。

研究チームは17日、中国臨床試験登録センターで遺伝子組み換えによる新型コロナウイルス(2019-COV)ワクチン(アデノウイルスベクター)Ⅰ期臨床試験のプレ登録を行った。被験者は新型コロナウイルス肺炎の患者以外で、武漢地域の常住者。年齢は18−60歳。低用量・中用量・高用量のワクチンをそれぞれ1回ずつ接種。プレ登録情報によると、試験には少なくとも108人の被験者、6カ月の研究期間が必要だ。

ボランティアの陳凱さんと任超さんは試験に協力しようと思った理由について、一般人として自分の力を貢献したかっただけと話した。

陳凱さん

被験者ナンバー「011」の被験者、釣具店経営者の陳凱さんは19日午前11時54分にワクチン接種を受けた。体温が上昇し元気がなくなるといった軽度な反応の後、陳さんの身体状況は正常に戻った。

被験者ナンバー「038」で、武漢大学保衛部職員の任超さんはボランティアとして中用量ワクチン投与グループの試験に参加し、20日にワクチン接種を受けた。任さんは取材に対し、「注射から24時間後も何ら副作用が生じず、健康状況はすべて良好だった。私は健康的で、普段から運動が好きだ。私は別に立派な人間ではなく、できる限りのことをしているだけだ。本当に立派なのは科学者と、湖北省を支援し湖北省で働く医療従事者だ。彼らは立派だ」と話した。

中国臨床試験登録センターのウェブサイトで公開された情報によると、この臨床試験の主催機関は軍事科学院医学研究院生物工程研究所と康希諾生物股フン公司(フンはにんべんに分)。遺伝子組み換えによる新型コロナウイルスワクチン(アデノウイルスベクター)の安全性と有効性の試験・評価が目的。

同ワクチンは遺伝子工学に基づく組み換えを採用。アデノ5型をベクターとし、新型コロナウイルスS型抗原を発現できる。

ワクチンプロジェクトの責任者を務める陳薇氏は、その原理について、「そのウイルスのことを理解した上で『手術』を行い、接ぎ木のような手段により必要なウイルスベクターを作り、人体に注入し免疫を生む」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年3月23日

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