国籍や肌の色、職業が違っても、心に抱く願いは同じだ。新型コロナウイルス感染が拡大して以来、中国各地の国際色豊かなコミュニティや大学・専門学校、予防・抑制の検査ポイントで、多くの外国人ボランティアが感染拡大予防・抑制の一員として活躍している。彼らは外国人だが、感染拡大の前では「部外者」ではなく、中国人とともに自分たちのホームタウンを守っており、その姿はウイルスとの闘いにおける麗しい光景となっている。人民日報海外版が伝えた。
江蘇省蘇州工業団地の城邦コミュニティでは、ここに暮らして8年になる米国人の蘇貝◆さん(◆は女へんに尼、写真右)と夫の蘇傑夫さん(写真左、いずれも中国名)が防疫ボランティアチームに進んで加わっている。彼らは自宅待機になった住民のための野菜や食料品を仕分けし、配達しているほか、拡声器を使って中国語と英語で呼びかけ、住民に防疫知識を伝えている。
住民のために野菜や食料品を配達する米国人の蘇貝◆さん(写真右)と夫の蘇傑夫さん(写真左、撮影・華雪根)。
中国で暮らして3年になるクリスティンさんは、江蘇省南京市のある物流企業の技術顧問をしている。春節(旧正月、今年は1月25日)連休期間中、妻である呉海音さんの故郷である浙江省湖州市徳清県新市古鎮を訪れ、休暇が終わったら南京に戻る予定だった。その間、在中国オーストリア大使館からクリスティンさんにオーストリアに戻るよう電話が2度かかってきた、彼はその好意をありがたく感じながらも断って、妻とともに地元のボランティアチームに加わり、防疫検査ポイントで共に感染防止に努めている。
防疫検査ポイントでボランティアとして活動するクリスティンさん(撮影・謝尚国)。
感染拡大を前にして、重慶市の一部大学・専門学校の外国人留学生はボランティアとして防疫知識の普及やマスク配布、衛生消毒などの活動に加わり、キャンパスの感染拡大予防に貢献している。
エレベーターのボタンを消毒する西南大学のナイジェリア人留学生ボランティア(撮影・王全超)。
イラン国籍の商人であるハミさん(55)は2003年以来ずっと浙江省義烏市で貿易の仕事をしており、同時にイラン義烏商会の会長も務めている。感染が拡大してから、ハミさんは自ら進んで義烏鶏鳴山コミュニティの外国人防疫ボランティアサービスチームのボランティアになった。義烏に戻ってくる外国人がますます増える中で、アラビア語や中国語、日本語、英語など複数の言語が話せるハミさんは、毎日コミュニティのスタッフとともにあちらこちらを駆け回り、コミュニティ内に住む国内外の住民のために、物資の購入や生活用品の配達、防疫知識の普及、夜間パトロールなどを行っている。
鶏鳴山コミュニティ樊村里で、まだ義烏に戻っていない外国籍住民の家のドアに多言語で防疫注意事項が書かれた紙を貼るハミさん(写真右、撮影・鄭夢雨)。